24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓198(巻第四 飲食下) 豆腐には毒あり。気をふさぐ。されども新しきをにて、にえばなを失はざる時、早く取あげ、生だいこんのおろしたるを加(くわ)へ食すれば害なし。前食(ぜんしょく)未(いま)だ消化せんば、後食(のちしょく)相(あい)つぐべからず。 […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓197(巻第四 飲食下) 人は病症(びょうしょう)によりて禁宣(きんせん)の食物、各(おのおの)かはれり。よく其物(そのもの)の性(せい)を考へ、其病(そのやまい)に随(したが)ひて、精(くわ)しく禁宣(きんせん)を定むべし。又、婦人懐胎(ふじん […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓196(巻第四 飲食下) 諸菓(しょくか)、寒具(ひがし)など、炙(あぶり)食へば害なし。味も可(か)也。甜瓜(あまうり)は核(さね)を去て蒸食(むししょく)す。味よくして胃をやぶらず。熟柿(じゅくし)も木練(こねり)も皮共(かわとも)に、熱湯( […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓195(巻第四 飲食下) 菘(すずな)は京都のはたけ菜(な)、水菜(みずな)、いなかの京菜(きょうな)也。蕪(かぶら)の類也。世俗(せぞく)あやまりて、ほりいりなと訓(くん)ず。味よけれども性(せい)よからず。仲景(ちゅうけい)日(いわく)、「薬 […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓194(巻第四 飲食下) 蘿蔔(らふく)は野菜中(やさいちゅう)の上品(じょうひん)也。つねに食(くら)ふべし。葉(は)のこはきをさり、やはらかなる葉と根と、みそにて煮熟(にじゅく)して食(くら)ふ。脾(ひ)を補(おぎな)ひ痰(たん)を去り、気を […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓193(巻第四 飲食下) 胃虚弱(いきょじゃく)の人は、蘿蔔(らふく)、胡蘿蔔(こらふく)、芋(いも)、薯蕷(じょうよ)、牛蒡(ごぼう)などうすく切(り)てよく煮たる、食ふべし。大(おおい)にあつくきりたると、煮ていまだ熟せざると、皆、脾胃(ひい […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓192(巻第四 飲食下) 茄子(なす)、本草(ほんそう)等の書に、性好(せいこの)まずと云。生(なま)なるは毒あり、食ふべからず。煮たるも瘧痢(ぎゃくり)傷寒(しょうかん)などには、誠に忌(い)むべし。他病(たびょう)には、皮を去り、切(さり)て […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓191(巻第四 飲食下) 瓜(うり)は風涼(かぜすずしき)の日、及(および)秋月清涼(しゅうげつせいりょう)の日、食ふべからず。極暑(ごくしょ)の時食ふべし。炙(あぶり)もち・炙肉(あぶりにく)すでに炙(あぶ)りて、又、熱湯(ねっとう)に少ひたし […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓190(巻第四 飲食下) 夏月(かげつ)、器中(きちゅう)にふたをして、久しくありて、熱気(ねっき)に蒸欝(むしうつ)し、気味悪(きみあ)しくなりたる物、食ふべからず。冬月(とうげつ)、霜(しも)に打れたる菜(な)、又、のきの下に生じたる菜、皆く […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓189(巻第四 飲食下) 一切(いっさい)の食、陰気の欝滞(うつたい)せる物は毒あり。くらふべからず。郷党篇(きょうとうへん)にいへる、聖人(せいじん)の食(しょく)し給はざる物、皆、陽気(ようき)を失(うしなえ)て陰物(いんぶつ)となれるなり。 […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓188(巻第四 飲食下) 諸(もろもろ)の食物、陽気(ようき)の生理(せいり)ある新(あたらし)きを食ふべし。毒なし。日久(ひしさ)しく歴(へ)たる陰気欝滞(いんきうったい)せる物、食ふべからず。害あり。煮過(にすご)してにえばなを失(うしな)へ […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓187(巻第四 飲食下) もち・餌(だんご)の新(あらた)に成(なり)て再(ふたた)び煮(に)ずあぶらずして、即(すなわ)ち食(しょく)するは消化しがたし。むしたるより、煮(に)たるがやはらかにして、消化しやすし。餅(もち)は数日の後、焼き煮(に […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓186(巻第四 飲食下) 松蕈(まつたけ)、竹筍(たけのこ)、豆腐など味すぐれたる野菜は、只(ただ)一種(いっしゅ)煮(に)て食すべし。他物(たもの)と両種(りょうしゅ)合わせ煮(に)れば、味おとる。李笠翁(りりつおう)が閑情偶寄(かんじょうぐう […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓185(巻第四 飲食下) 朝夕(あさゆう)一飣(さい)を用(もち)ゆべし。其(その)上に醤(ひしお)か肉醢(ししびしお)か或(あるいは)つけものか一品を加(くわ)ふるもよし。あつものは、富(と)める人も常に只(ただ)一なるべし。客に饗(きょう)す […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓184(巻第四 飲食下) 東坡(とうば)日(いわく)、「早晩(そうばん)の飲食一爵(いちしゃく)一肉(いちにく)に過(すぎ)す。尊客(そんきゃく)あれば之を三にす。へらすべくして、ますべからず。我をよぶ者あれば是(これ)を以(も)ってつぐ。一に日 […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓183(巻第三 飲食 上) 晩食(ばんしょく)は朝食より少くすべし。飣(さい)肉も少きに宜(よ)し。一切の煮たる物、よく熱して柔(やわらか)なるを食ふべし。こはき物、未熟物(みじゅくもの)、煮過(にすご)して、にえばなを失へる物、心にかなはざる物、 […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓182(巻第三 飲食 上) 外(ほか)にのぞんで食滞(しょくとどこお)り、痰ふさがらば、少(すこし)消導(しょうどう)の薬をのむべし。夜臥(よるふ)して痰のんどにふさがるはおそるべし。日短(ひみじか)き時、昼の間、点心(てんじん)食ふべからず。日永 […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓181(巻第三 飲食 上) 朝夕、飯(めし)を食(しょく)するごとに、初(はじめ)一椀(いちわん)は羹(あつもの)ばかり食して、飣(てい)を食せざれば、飯の正味(しょうみ)をよく知りて、飯の味よし。後に五味(ごみ)の飣(てい)を食して、気を養なふべ […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓180(巻第三 飲食 上) 朝早く、粥を温(あたたか)に、やはらかにして食(くら)へば、腸胃(ちょうい)をやしなひ、身をあたため、津液(しんえき)を生ず。寒月(かんげつ)尤(もっとも)よし。是、張来(ちょうらい)が説也。生姜(しょうが)、胡椒(こし […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓179(巻第三 飲食 上) 人、他郷(たごう)にゆきて、水土(すいど)かはりて、水土に服せず、わづらふ事あり。先(ま)づ、豆腐(とうふ)を食すれば脾胃(ひい)調(ととのい)やすし。是、時珍(じちん)が食物本草(しょくもつほんそう)の注(ちゅう)に見 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓178(巻第三 飲食 上) 夏月(かげつ)、瓜菓(うりかし)・生菜(せいさい)多く食ひ、冷麺(れいめん)をしばしば食し、冷水(れいすい)を多く飲めば、秋、必ず、瘧痢(ぎゃくり)を病(や)む。凡(およ)そ、病(やまい)は故(ゆえ)なくしてはおこらず。 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓177(巻第三 飲食 上) うえて食(しょく)し、かはきて飲むに、飢渇(きかつ)にまかせて、一時に多く飲食すれば、飽満(ほうまん)して脾胃(ひい)をやぶり、元気をそこなふ。飢渇(きかつ)の時、慎むべし。又、飲食いまだ消化せざるに、又、いやかさねに早 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓176(巻第三 飲食 上) およそ人の食後に俄(にわか)にわづらひて死ぬるは、多くは飲食(いんしょく)の過(すぎ)て、飽満(ほうまん)し、気をふさげばなり。初めまづ、生姜(しょうが)に塩を少し加えてせんじ、多く飲まして多く吐(はか)しむべし。其後( […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓175(巻第三 飲食 上) 食(しょく)すくなければ、脾胃(ひい)の中に空処(くうしょ)ありて、元気めぐりやすく、食消化(しょうか)しやすくして、飲食する物、皆、身の養(やしない) となる。是を以(もって)、病すくなくして身つよくなる。もし食多くし […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓174 (巻第三 飲食 上) 天より、すぐに下(くだ)る雨水(うすい)は性(せい)よし、毒なし。器(うつわ)にうけて薬と茶を煎(せん)ずるによし。雪水(ゆきみず)は尤(もっとお)よし。屋漏(あまだり)の水、大毒(だいどく)あり。たまり水はのむべからず […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓173(巻第三 飲食 上) 肉は一臠(いちれん)を食し、菓(か)は一顆(いっか)を食しても、味をしる事は肉十臠(にくじゅうれん)を食(しょく)し、菓百顆(かひゃくか)を食したると同じ。くひて胃をやぶらんより、少く、くひて其味(そのあじ)をしり、身に […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓172 (巻第三 飲食 上) 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)の人、老人などは、もち・だんご、饅頭などの類、堅(かた)くして冷(ひえ)たる物くらふべからず。消化しがたし。つくりたる菓子(かし)、生菓子の類くらふ事、斟酌(しんしゃく)すべし。おりにより、人に […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓171(巻第三 飲食 上) 酒食の後、酔飽(すいほう)せば、天を仰(あおぎて)で酒食の気をはくべし。手を以(もって)面前(めんぜん)及腹・腰をなで、食気(しょくき)をめぐらすべし。わかき人は食後に弓を射、鎗(やり)、太刀(たち)を習ひ、身をうごかし […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓170(巻第三 飲食 上) 塩と酢と辛き(から)物と、此(この)三味(さんみ)を多く食ふべからず。此三味を多くくらひ、渇(かわ)きて湯を多くのめば、湿(しつ)を生じ、脾(ひ)をやぶる。湯・茶・羹多(あつものおお)くのむべからず。右(みぎ)の三味をく […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓169(巻第三 飲食 上) 酒食を過(すご)し、或(あるい)は時ならずして飲食し、生冷(せいれい)の物、性(せい)あしく病をおこす物をくひて、しばしば泄瀉(せっしゃ)すれば、必ず、胃(い)の気へる。久しくかさなりては、元気衰(おとろ)へて短命なり。 […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓168(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)のきらふ物は生(なま)しき物、こはき物、ねばる物、けがらはしく清(きょ)からざる物、くさき物、煮(に)ていまだ熟(じゅく)せざる物、煮過(にすご)してにえばなを失(うしな)へる物、煮て久しくなるもの、菓(この […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓167(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)のこのむと、きらふ物をしりて、好む物を食(しょく)し、きらふ物を食(しょく)すべからず。脾胃の好む物は何ぞや。あたたかなる物、やはらかなる物、よく熟したる物、ねばりなき物、味淡(あじあわ)く、かろき物、にえば […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓166(巻第三 飲食 上) 凡(およ)そ食飲(しょくいん)をひかへこらゆる事、久(ひさし)き間(あいだ)にあらず。飲食する時、須臾(しゅゆ)の間、欲を忍ぶにあり。又、分量(ぶんりょう)は多きにあらず。飯(めし)は只(ただ)二三口、飣(さい)は只一二 […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓165(巻第三 飲食 上) 食物の気味(きみ)、わが心に、かなはざる物は、養(やしな)とならず。かへつて害となる。たとひ我がために、むつかしく、こしらへたる食なりとも、心にかなはずして、害となるべき物は食ふべからず。又、其(その)味(あじ)は心にか […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓164(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)虚(きょ)して生菜(なまさい)をいむ人は、乾菜(ほしな)を煮(に)食(くら)ふべし。冬月(とうげつ)蘿蔔(らふく)をうすく切りて生ながら日に乾(ほ)す。蓮根(れんこん)、牛蒡(ごぼう)、薯蕷(とろろ)、うどの […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓163(巻第三 飲食 上) 生魚(せいぎょ)あざらけきに、塩を淡(あわ)くつけ、日にほし、一両日(いちりょうじつ)過(すぎ)て少あぶり、うすく切(っ)て酒にひたし食(くら)ふ。脾(ひ)に妨(さまたげ)なし。久しきは滞(とどこう)りやすし。味噌、性和 […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓162(巻第三 飲食 上) 諸獣(しょじゅう)の肉は、日本の人、腸胃薄弱(ちょういはくじゃく)なる故に宜(よろ)しからず。多く食(くらう)ふべからず。烏賊(いか)・章魚(たこ)など多く食ふべからず。消化しがたし。鶏子(けいし)・鴨子(かもし)、丸な […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓161(巻第三 飲食 上) 甚(はなはだ)腥(なまぐさ)く脂(あぶら)多き魚(うお)食ふべからず。魚のわたは油多し。食べからず。なしものことに、つかえやすし。痰を生ず。さし身、鱠(なます)は人により斟酌(すんしゃく)すべし。酢(す)過(すぎ)たるを […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓160(巻第三 飲食 上) 生魚(せいぎょ)、味をよく調(ととの)へて食(しょく)すれば、生気(せいき)ある故、早く消化しやすくしえ、つかえず。煮過(にすご)し、又は、ほして油多き肉、或(あるいは)塩につけて久しき肉は、皆(みな)生気(せいき)なき […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓159(巻第三 飲食 上) 大魚(だいぎょ)は小魚(しょうぎょ)より油多くつかえやすし。脾虚(ひきょ)の人は多食(たしょく)すべからず。薄く切(きっ)て食へばつかえず。大なる鯉(こい)・鮒(ふな)大に切、或(あるいは)全身を煮(に)たるは、気をふさ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓158(巻第三 飲食 上) 脾虚(ひきょ)の人は生魚(せぎょ)をあぶりて食するに宜(よ)し。煮たるよりつかえず。小魚(しょうぎょ)は煮て食するに宜(よ)し。大なる生魚はあぶりて食ひ、或(あるいは)煎酒(いりざけ)を熱くして、生姜わさびなどを加え、浸 […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓157(巻第三 飲食 上) 病虚弱(すいびょうきょじゃく)の人は、つねに魚鳥(ぎょちょう) の肉を味よくして、少づゝ食ふべし。参(さん) ぎの補(おぎない)にまされり。性(せい)よき生魚(せいぎょ)を烹炙(ほうしゃ)よくすべし。塩つけて一両日(いち […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓156(巻第三 飲食 上) 清(きょ)き物、かうばしき物、もろく和(やわ)かなる物、味(あじ)かろき物、性(せい)よき物、此五(このいつつ)の物をこのんで食ふべし。益ありて損なし。是に反する物、食ふべからず。此事(このこと)もろこしの食にも見えたり […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓155(巻第三 飲食 上) すける物は脾胃(ひい)のこのむ所なれば、補(おぎない)となる。李笠翁(りりゅうこう)も本姓(ほんせい)甚(はなはだ)すける物は、薬にあつべしといへり。尤(もっとも)此理(このり)あり。されどすけるまゝに多食すれば、必やぶ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓154(巻第三 飲食 上) 諸(もろもろ)の食物、皆あたらしき生気(せいき)ある物をくらふべし。ふるくして臭(におい)あしく、色も味もかはりたる物、皆(みな)気をふさぎて、とゞこほりやすし。くらふべからず。 意訳 ほとんどの食物は、新鮮で生きが良い […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓153(巻第三 飲食 上) 飲食の慾は朝夕におこる故、貧賤(ひんせん)なる人もあやまり多し。況(いわんや)富貴(ふうき)の人は美味(びみ)多き故、やぶられやすし。殊(ことに)に慎(つつし)むべし。中年(ちゅうねん)以後、元気へりて、男女の色欲はやう […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓152(巻第三 飲食 上) 聖人(せいにん)其(その)醤(ひしお)を得ざれば、くひ給わず。是(これ)養生の道也。醤(ひしお)とは、ひしほにあらず、其(その)物(もの)にくは、ふべきあはせ物なり。今、こゝにていはゞ、塩、酒、醤油、酢、蓼(たで)、生姜 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓151(巻第三 飲食 上) 煮(に)過(すご)して、にえばなを失なへる物と、いまだ煮(に)熟(じゅく)せざる物くらふべからず。魚を煮るに、煮(に)ゑ(え)ざるはあしゝ。煮過してにえばなを失なへるは味なく、つかへやすし。よき程の節(せつ)あり。魚を蒸 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓150(巻第三 飲食 上) 朝食(ちょうしょく)いまだ消化せずんば、昼(ひる)食(しょく)すべからず。点心(てんしん)などくらふべからず。昼(ひる)食(くい)いまだ消化せずんば、夜(よる)食(しょく)すべからず。前夜の宿食(しゅくしょく)、猶(なお […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓149(巻第三 飲食 上) 食傷(しょくしょう)の病あらば、飲食をたつべし。或(あるいは)食をつねの半減(はんげん)し、三分の二減(げん)ずべし。食傷(しょくしょう)の時はやく温湯(おんとう)に浴すべし。魚鳥の肉、魚鳥のひしほ、生菜(なまな)、油膩 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓148(巻第三 飲食 上) 一切(いっさい)の宿疾(しゅくしつ)を発する物(もの)をば、しるして置(お)きて、くらふべからず。宿疾とは持病(じびょう)也。即時に害ある物あり。時をへて害(がい)ある物あり。即時(そくじ)に傷なしとて食ふべからず。 意 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓147(巻第三 飲食 上) 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)の人、殊(ことに)老人は飲食にやぶられやすし。味よき飲食にむかはゞ忍ぶべし。節(せつ)に過(す)べからず。心よはきは、慾にかちがたし。心つよくして慾にかつべし。 意訳 胃腸が弱い人や高齢者は、過 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓146(巻第三 飲食 上) 人身(じんみ) は元気を本とす。穀(こく)の養によりて、元気生々(いきいき)してやまず。穀肉を以(も)って、元気を助くべし。穀肉を過(すご)して元気をそこなふべからず。元気穀肉にかてば寿(いのちなが)し。穀肉元気に勝( […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓145(巻第三 飲食 上) 飲食の内、飯は飽(あ)ざれば飢(うえ)を助けず。あつものは飯を和(わ)せんためなり。肉はあかずしても不足なし。少し、くらって食をすゝめ、気を養ふべし。菜は穀肉(こくにく)の足(た)らざるを助けて消化しやすし。皆、その食す […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓144(巻第三 飲食 上) 飯(めし)のすゑ(え)り、魚のあざれ、肉のやぶれたる、色のあしき物、臭(か)のあしき物、にえばなをうしなへる物くらはず。朝夕の食事に、あらずんばくらふべからず。又、早くしていまだ熟せず、或(あるいは)いまだ生ぜざる物、根 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓143(巻第三 飲食 上) 夕食は朝食より滞りやすく消化しがたし。晩食は少なきが良し。かろく淡き者をくらふべし。晩食に飣(さい)の数多きは宜(よろ)しからず。飣(さい)多くくらふべからず。二には、此の食もと農夫勤労して作り出せし苦しみを思いやるべし […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 17/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓142(巻第三 飲食 上) 食する時(とき)五思(ごし)あり。一には、此の食に来る所を思ひやるべし。幼くしては父の養いうけ、年長(としながく)しては君恩(くんおん)によれり是れを思ひて忘るるべからず。或(あるいは)は君父(くんぷ)ならずして、兄弟親 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓141(巻第三 飲食 上) 酒食を過(すご)し、たたりをなすに、酒食を消すつよき薬を用(もち)ひされば、酒食を消化(しょうか)しがたし。たとえば、敵わが領内に乱入し、あだをなして、城郭(じょうかく)を攻め破らんとす、こなたより強兵(きょうへい)を出 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓140(巻第三 飲食 上) 飲み食ふものにむかえば、さぼりの心すすみて、多きにすぐる事をおぼえざるは、つねの人のならいなり。酒食茶湯(しゅしょくちゃのゆ)ともによきほどと思ふよりも、ひかえて七八分にて猶(なお)も不足と思ふ時、早くやむべし。飲食して […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓139(巻第三 飲食 上) 好(す)ける物にあひ、うゑ(え)たる時にあたり、味すぐれて珍味(ちんみ)なる食(しょく)にあひ、其(その)品おほく前につらなるとも、よきほどのかぎりの外は、かたく、つゝしみて其(その)養にすごすべからず。 意訳 自分の大 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓138(巻第三 飲食 上) 俗(ぞく)のことばに、食をひかへすごせば、養(やしない)たらずして、やせおとろふと云。是(これ)養生を知らぬ人の言(ことば)也。欲多きは人の、むまれ付なれば、ひかえ過(すご)すと思ふがよきほどなるべし。 意訳 一般に、栄 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓137(巻第三 飲食 上) 夜食する人は、暮(くれ)て後、早く食すべし。深更(しんかり)にいたりて食すべからず。酒食(しゅしょく)の気よくめぐり、消化して後ふすべし。消化せざる内に早くふせば病となる。夜食せざる人も、晩食(ばんしょく)の後、早くふす […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓136(巻第三 飲食 上) 食の人は、人、これをいやしむ。其(その)小(しょう)を養つて、大をわするゝ、がためなりと、孟子(もうし)の、のたまへるごとく、口腹(こうふく)の欲にひかれて道理をわすれ、只(ただ)、のみくひ、あきみちん事を、このみて、腹 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓135(巻第三 飲食 上) (めし)はよく人をやしなひ、又よく人を害す。故に、飯はことに多食(たしょく)すべからず。常に食して宜(よろ)しき分量(ぶんりょう)を定むべし。飯を多くくらへば、脾胃(ひい)をやぶり、元気をふさぐ。他の食の過(すぎ)たるよ […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓134(巻第三 飲食 上) 食は身をやしなふ物なり。身を養ふ物を以、かへつて身をそこなふべからず。故に、凡(およそ)食物は性(せい)よくして、身をやしなふに益ある物をつねにゑらんで食ふべし。益なくして損ある物、味よしとてもくらふべからず。温補(おん […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓133(巻第三 飲食 上) 五味偏勝(ごみへんしょう)とは一味(いちみ)を多く食い過(すご)すを云。甘き物多ければ、腹はりいたむ。辛(から)き物(もの)過(すぎ)れば、気上(きあが)りて気へり、瘡(かさ)を生じ、眼(め)あしゝ。鹹(しおはゆ)き物多 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓132(巻第三 飲食 上) 珍美(ちんみ)の食に対すとも、八九分(はちきゅうぶ)にてやむべし。十分に飽(あ)き満(み)るは後(のち)の禍(わざわい)あり。少しの間、欲をこらゆれば後の禍なし。少のみくひて味のよきをしれば、多くのみくひて、あきみちたる […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓131(巻第三 飲食 上) 飲食は飢渇(きかつ)をやめんためなれば、飢渇(きかつ)だにやみなば其(その)上(うえ)に、むさぼらず、ほしゐままにすべからず。飲食の欲を恣(ほしいまま)にする人は義理(ぎり)をわする。是を口腹(こうふく)の人と云(いい) […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓130(巻第三 飲食 上) 凡(すべて)の食、淡薄(たんぱく)なる物を好むべし。肥濃油膩(ひのうゆうに)の物多く食(くらう)ふべからず。生冷堅硬(せいれいけんこう)なる物を禁ずべし。あつ物、只(ただ)一によろし。肉も一品なるべし。飣(さい)は一二品 […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓129(巻第三 飲食 上) 飯(めし)を炊(た)ぐに法(ほう)多(おお)し。たきぼしは壮実(そうじつ)なる人に宜し。ふたたびいいは積聚気滞(しゃくじゅきたい)ある人に宜し。湯取飯(ゆとりめし)は脾胃虚弱(ひいきょじゃく)の人に宜し。粘(ねば)りて糊 […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓128(巻第三 飲食 上) 論語、郷党篇(ごうとうへん)に記せし聖人(せいじん)の飲食の法、是(これ)養生の要なり。聖人(せいじん)の疾(やまい)を慎(つつし)み給(たま)ふ事かくの如し。法とすべし。飯はよく熟(じゅく)して、中心まで和(やわ)らか […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓127(巻第三 飲食 上) 人生日々(じんせいひび)に飲食せざる事なし。常につゝしみて欲をこらへざれば、過(すご)やすくして病を生ず。古人(こじん)「禍(わざわい)は口よりいで、病は口より入(いる)」といへり。口の出しいれ常に慎むべし。 意訳 人は […]
28/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓126(巻第三 飲食 上) 飲食 上 人の身(み)は、元気を天地(てんち)にうけて生ずれ共、飲食の養なければ、元気うゑ(え)て命をたもちがたし。元気は生命の本(もと)也。飲食は生命の養(やしない)也。此故に、飲食の養は人生日用専一(じんせいにちよう […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓125(巻第二総論下) 天地(てんち)の理(ことわり) 、陽(よう)は一、陰(いん)は二也。水は多く火は少し。水、はかはきがたく、火は消えやすし。人は陽類(ようるい)にて少く、禽獣虫魚(きんじゅうちゅうぎよ)は陰類(いんるい)にて多し。此故に陽 […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓124(巻第二総論下) 外境(がいきょう)いさぎよければ、中心も亦是にふれて清(きよ)くなる。外より内を養ふ理あり。故に、居室(きよしつ)は、常に塵埃(じんあい)をはらひ、前庭(ぜんてい)も家僕(かぼく)に命じて、日々いさぎよく掃(はき)はしむ […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓123(巻第二総論下) 夜、書(しょ)をよみ、人とかたるに三更(さんこう)をかぎりとすべし。一夜(いちや)を五更(ごこう)にわかつに、三更は国俗(こくぞく)の時鼓(ときつつみ)の四半過(よつはんすぎ)、九(ここのつ)の間なるべし。深更(しんこう […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓122(巻第二総論下) 養生の術、まづ心法(しんぽう)をよくつゝしみ守らざれば、行はれがたし。心を静(しずか)にしてさはがしからず、いかりをおさえ慾をすくなくして、つねに楽んでうれへず。是(これ) 養生の術にて、心を守る道なり。心法を守らざれば […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓121(巻第二総論下) 調息(ちょうそく)の法、呼吸をとゝのへ、しづかにすれば、息やうやく微(かすか)也。弥(いよいよ)久しければ、後は鼻中(びちゅう)に全く気息(きそく)なきが如し。只臍(ただへそ)の上より微息(びそく)往来する事をおぼゆ。か […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓120(巻第二総論下) 千金方(せんきんほう)に、常に鼻より清気(せいき)を引入(ひきい)れ、口より濁気(だくき)を吐出(はきだす)。入る事多く出す事すくなくす。出す時は口をほそくひらきて少し吐(はく)べし。常(つね)の呼吸のいきは、ゆるやかに […]
22/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓119(巻第二総論下) 呼吸(こきゅう)は、人の鼻よりつねに出入る息(いき)也。呼(こ)は出る息也。内気(ないき)をはく也。吸(きゅう)は入る息なり。外気(がいき)をすふ也。呼吸は人の生気(せいき)也。呼吸なければ死す。人の腹中(ふくちゅう)の […]
17/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓118(巻第二総論下) 養生の四要(しよう)は、暴怒(ぼうど)をさり、思慮をすくなくし、言語をすくなくし、嗜慾(しよく)をすくなくすべし。病源集(びょうげんしゅう)に唐椿(とうつばき)が曰、四損(しそん)は、遠くつばきすれば気を損ず。多くねぶれ […]
17/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓117(巻第二総論下) 孫真人(そんしんじん)が曰「修養(しゅうよう)の五宜(ごぎ)あり。髪は多くけづるに宜(よろ)し。手は面(めん)にあるに宜し。歯はしばしばたゝくに宜し。津(つばき)は常にのむに宜し。気は常に練(ね)るに宜し。練るとは、さは […]
17/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓116(巻第二総論下) おもひをすくなくして神(しん)を養ひ、慾をすくなくして精(せい)を養ひ、飲食をすくなくして胃を養ひ、言をすくなくして気を養ふべし。是養生の四寡(しか)なり。摂生(せっせい)の七養(しちよう)あり。是を守るべし。一には言を […]
17/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓115(巻第二総論下) 古人(こじん)は詠歌舞踏(えいかぶとう)して血脈(けつみゃく)を養ふ。詠歌(えいか)はうたふ也。舞踏(ぶとう)は手のまひ足のふむ也。皆心を和らげ、身をうごかし、気をめぐらし、体をやしなふ。養生の道なり。今導引(どういん) […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓114(巻第二総論下) 内慾をすくなくし、外邪をふせぎ、身を時々労動し、ねぶりをすくなくす。此四(このし)は養生の大要(たいよう)なり。気を和平(わへい)にし、あらくすべからず。しづかにしてみだりにうごかすべからず。ゆるやかにして、急なるべから […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓113(巻第二総論下) 養生の要訣一(ようけつひとつ)あり。要訣(ようけつ)とはかんようなる口伝(くでん)也。養生に志(こころざし)あらん人は、是をしりて守るべし。其(その)要訣は少(しょう)の一字なり。少とは萬の事(こと)皆すくなくして多くせ […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓112(巻第二総論下) 七情(しちじょう)は喜怒哀楽愛悪慾(きどあいらくあいあくよく)也。医家(いか)にては喜怒憂思悲恐驚(きどいうしひきょうきょう)と云。又、六慾あり、耳目口鼻身意(じもくこうびしんい)の慾也。七情(しちじょう)の内、怒(ど) […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓111(巻第二総論下) 臍下三寸(せいかさんすん)を丹田(たんでん)と云。腎間(じんかん)の動気(どうき)こゝにあり。難経(なんきょう)に、「臍下腎間(せいかじんかん)の動気(どうき)は人の生命(せいめい)也。十二経(じゅうにきょう)の根本(こ […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 25/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓110(巻第二総論下) 素問(そもん)に「怒れば気(き)上(あが)る。喜べば気緩まる(きゆる)。悲(かなし)めば気消ゆ(きき)。恐るれば気めぐらず。寒ければ気とづ。暑(あつ)ければ気泄(きとどこう)る。驚(おどろ)けば気乱(きみだ)る。労すれば […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 25/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓109(巻第二総論下) もし、大風雨(だいふうう)と雷(かみなり)はなはだしくば、天(てん)の威(い)をおそれて、夜といへどもかならずおき、衣服をあらためて坐(ざ)すべし。臥(ふ)すべからず。客となつて昼より他席(たせき)にあらば、薄暮(はくぼ […]
10/11/2020 / 最終更新日時 : 25/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓108(巻第二総論下) 人の身は、気を以(もって)生(せい)の源(みなもと)、命の主(しゅ)とす。故(ゆえに)養生をよくする人は、常に元気を惜(おし)みてへらさず。静(せい)にしては元気をたもち、動(うご)ゐては元気をめぐらす。たもつとめぐらす […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 25/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓107(巻第二総論下) 心をつねに従容(しょうよう)としづかに、せはしからず、和平(わへい)なるべし。言語はことにしづかにしてすくなくし、無用の事いふべからず。是(これ) 尤(もっとも) 気(き)を養ふ良法(りょうほう)也。 意訳 無用な口論は […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓106(巻第二総論下) 養生の道は、中(ちゅう)を守るべし。中(ちゅう)を守るとは過不及(かふきゅう)なきを云。食物はうゑ(え) を助くるまでにて、やむべし。過(すぎ)てほしゐ(い) まゝなるべからず。是、中(ちゅう)を守るなり。物ごとにかくの […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓105(巻第二総論下) 一時の浮気(ふき)をほしゐまゝにすれば、一生の持病(じびょう)となり。或(あるいは)即時(そくじ)に命あやうき事あり。莫大(ばくだい)の禍(わざわい)はしばしの間こらえざるにおこる。おそるべし 意訳 一時の欲望に溺れて、 […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓104(巻第二総論下) 萬(よろず)の事、十分に満(みち)て、其上(そのうえ)に、くはへがたきは、うれひの本(もと)なり。古人(こじん)の曰く、酒は微酔(びすい)にのみ、花は半開(はんかい)に見る。此言(このことば)むべなるかな。酒十分(さけじ […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓103(巻第二総論下) 長生の術は食色(しょくしき)の慾をすくなくし、心気(しんき)を和平(わへい)にし、事に臨(のぞ)んで常に畏(おそれ)・慎(つつしみ)あれば、物にやぶられず、血気(けっき)おのづから調(ととの)ひて、自然に病なし。かくの如 […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓102(巻第二総論下) 聖人(せいじん)、やゝもすれば楽をとき給(たま)ふ。わが愚(ぐ)を以て(もって)聖心(せいしん)おしはかりがたしといへども、楽しみは是、人のむまれ付たる天地の生理(せいり)なり。楽しまずして天地の道理(どうり)にそむくべ […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓101(巻第二総論下) 人のあやまりて、わざはひとなれる事は、皆不知(ふち)よりおこる。赤子(あかご)のはらばひて井(い)におちて死ぬるが如し。灸(きゅう)をして身の病をさる事をしれる故、身に火をつけ、熱く、いためるをこらえて多きをもいとはず。 […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓100(巻第二総論下) 或人(あるひと)の曰、「養生の道、飲食・色慾をつゝしむの類、われ皆しれり。然(しか)れどもつゝつしみがたく、ほしゐまゝになりやすき故、養生なりがたし」といふ。我おもふに、是いまだ養生の術をよくしらざるなり。よく、しれらば […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓99(巻第二総論下) 凡(すべて)の事、十分によからんことを求むれば、わが心のわづらひとなりて楽なし。禍(わざわい)も是よりおこる。又、人の我に十分によからん事を求めて、人のたらざるをいかりとがむれば、心のわづらひとなる。又、日用の飲食・衣服 […]