養生訓172

食傷(しょくしょう)の病あらば、飲食をたつべし。或(あるいは)食をつねの半減(はんげん)し、三分の二減(げん)ずべし。食傷(しょくしょう)の時はやく温湯(おんとう)に浴すべし。魚鳥の肉、魚鳥のひしほ、生菜(なまな)、油膩(あぶら)の物、ねばき物、こわき物、もちだんご、つくり菓子、生菓子(なまがし)などくらふべからず。

意訳

食当たりの時は、何も食べない方が良いでしょう。食べるにしても、半分か、もしくは三分の二ぐらいが良いでしょう。食べ過ぎたときは、早めの入浴が良いです。消化の良くないものは、食べない方が良いでしょう。

通解

食べ過ぎによる胃腸の不調(食傷)がある場合、飲食を控えるべきです。また、食べる量を通常の半分から三分の二に減らすか、全体的に食事を減らすことが良いです。食傷の際は温かいお湯に浸かることもおすすめです。

食傷の際は以下のような食べ物を避けるべきです。魚や鳥の肉、魚や鳥の臓物、生の野菜、油っぽい食べ物、粘り気のある食べ物、硬い食べ物、もち団子、つくり菓子、生菓子などは避けるべきです。

気づき

病気の時は、過食は禁物と聞いたことがあります。体調が良くない時は、サッサと寝た方が良いのかも知れませんね。

「食傷」とは
「食傷」(しょくしょう)は、主に食物に対する嫌悪感や吐き気を指す言葉です。食べ物に対する嫌悪感が強く、その結果、吐き気や嘔吐が生じる状態を指すことがあります。これは、特定の食べ物に対するアレルギー反応や、食中毒などが原因で生じることがあります。

ただし、この言葉はあまり一般的ではなく、一般的には「嫌なものを見たり食べたりすることによって引き起こされる気分の不快さ」といった意味で使われることがあります。食べ物に関連する感覚や経験に焦点を当てた言葉として理解されることが一般的です。

「温湯」とは
「温湯」(おんとう)は、主に温かいお湯を指す言葉です。これは、通常、ぬるめからやや熱めの温度のお湯を指します。一般的には、入浴や洗顔、手洗いなどで使用されます。

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