養生訓180(巻第三 飲食 上)

朝早く、粥を温(あたたか)に、やはらかにして食(くら)へば、腸胃(ちょうい)をやしなひ、身をあたため、津液(しんえき)を生ず。寒月(かんげつ)尤(もっとも)よし。是、張来(ちょうらい)が説也。生姜(しょうが)、胡椒(こしょう)、山椒(さんしょう)、蓼(たで)、紫蘇(しそ)、生蘿蔔(なまだいこん)、生葱(たまねぎ)など、食の香気(こうき)を助け、悪臭を去り、食気(しょくき)をめぐらすために、其(その)食品に相宜(あいよろ)しからき物を、少づゝ加へて毒を殺すべし。多く食すべからず。辛き物、多ければ気をへらし、上升(じょうしょう)し、血液をかはかす。

意訳

早起きして、温かなお粥を食べると、胃腸が温まり唾液が出ます。これは、冬に効果があります。中国の古人の説です。ショウガやコショウなどの香辛料は、殺菌の効果もあります。でも、多食は良くありません。

通解

朝早く、温かくてやわらかい粥を食べることで、腸胃をいたわり、体を温め、体内の津液を生み出します。特に寒い季節には効果的です。これは張来の説として知られています。生姜や胡椒、山椒、蓼、紫蘇、生大根、生葱など、食べ物の香りを引き立て、不快な臭いを取り除き、食欲を促進するために、適切な量を食品に加えて、有益な効果を得ることが出来ます。ただし、これらの食材を過度に摂取することは避けましょう。辛い食品を過度に摂ると、体力を消耗させ、体内のエネルギーが上昇して血液を不安定にする可能性があるからです。

気づき

よくホテルの朝食バイキングにお粥がありますね。バイキングなので、いつも過食気味になりますが、お粥と漬物程度でも、体に優しいのかも知れませんね。

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