養生訓114(巻第二総論下)
内慾をすくなくし、外邪をふせぎ、身を時々労動し、ねぶりをすくなくす。此四(このし)は養生の大要(たいよう)なり。気を和平(わへい)にし、あらくすべからず。しづかにしてみだりにうごかすべからず。ゆるやかにして、急なるべからず。言語をすくなくして、気をうごかすべからず。つねに気を臍(ほぞ)の下におさめて、むねにのぼらしむべからず。是気を養ふ法なり。
意訳
養生の大要は、欲を少なくし、ストレスを少なくし、適度に労働し、惰眠をむさぼらないことです。特に、精神を安定させ、むやみに、怒らないことが一番です。
気づき
適度な労働は健康に良いみたいですね。仕事を終えた時の充実感は、何とも言えない清々しさを感じます。最近、早期リタイヤを目指す、いわゆる「FIRE」が話題になっていますが、そのために、無理をして体を壊すことになっては、虻蜂取らずになる可能性もありますね。
「虻蜂取らず」ーあれもこれもとねらって結局、どれも得られないこと。
「臍」(へそ、または「ほぞ」)とは
「臍」(へそ、または「ほぞ」)は、人間や動物の腹部にある、生まれつきのくぼみや凹んだ部分を指します。一般的に、胎児が母体の胎内でつながっていた臍帯(さいたい)が生後切られた後に残る部分であり、一般にはへそと呼ばれています。