養生訓145(巻第三 飲食 上)
飲食の内、飯は飽(あ)ざれば飢(うえ)を助けず。あつものは飯を和(わ)せんためなり。肉はあかずしても不足なし。少し、くらって食をすゝめ、気を養ふべし。菜は穀肉(こくにく)の足(た)らざるを助けて消化しやすし。皆、その食すべき理(り)あり。然(さ)れども、多かるべからず。
意訳
お肉は、飽きるほど食べなくても良いでしょう。野菜は、穀物や肉類の消化に最適です。食材には、それぞれ、食べる理由と役割があります。だだ、過食は禁物です。
通解
飲食において、飯(めし)だけでは飢えを満たすことはできず、飯のみでは十分な栄養が得られません。熱い料理は飯を柔らかくするために摂るものです。肉は少なくても不足しない栄養があります。少量を摂取して食事を進め、気を養うべきです。野菜は穀物や肉の不足を補うために摂ることで、消化がしやすくなります。すべての食材には摂るべき理由がありますが、過剰な量は摂取すべきではありません。
気づき
肉類にしても,汁物にしても、野菜にしても、それぞれの役割があり、満遍なく食べるのが良いみたいですね。但し、適量が良いようです。