養生訓175

聖人(せいにん)其(その)醤(ひしお)を得ざれば、くひ給わず。是(これ)養生の道也。醤(ひしお)とは、ひしほにあらず、其(その)物(もの)にくは、ふべきあはせ物なり。今、こゝにていはゞ、塩、酒、醤油、酢、蓼(たで)、生姜(しょうが)、わさび、胡椒(こしょう)、芥子(けし)、山椒など、各(おのおの)其(その)食物に宜(よろ)しき加(くだ)へ物あり。これを、くはふるは其(その)毒を制する也(なり)。只(ただ)其味(そのあじ)のそなはりて、よからん事をこのむにあらず。

意訳

それぞれの食べ物に合う、塩、酒、醤油、酢、蓼(たで)、生姜、わさび、胡椒、芥子、山椒などは、味が良くなるだけでなく、毒消しの効果もあります。

通解

聖人はその醤を得なければ、食を楽しむことができない。これが養生の道である。ここでいう「醤」とは、ひしほのことではなく、その食材に添える調味料やソースのことを指す。現代では、塩、酒、醤油、酢、蓼、生姜、わさび、胡椒、芥子、山椒など、それぞれの食材に適した調味料があります。これらは適切に加えることで、その食材の特性や味を引き立てるものです。ただし、味を楽しむためだけでなく、健康を保つためにも使用するべきです。

気づき

以前、生姜やワサビは殺菌効果があると聞いたことがありました。食用の植物には人間に有意義な効能があるのでしょうね。

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