養生訓132
もし、大風雨(だいふうう)と雷(かみなり)はなはだしくば、天(てん)の威(い)をおそれて、夜といへどもかならずおき、衣服をあらためて坐(ざ)すべし。
臥(ふ)すべからず。客となつて昼より他席(たせき)にあらば、薄暮(はくぼ)より前に帰るべし。夜までかたれば、主客(しゅきゃく)ともに労す。久しく、滞(とどこおり)座(ざ)すべからず。
意訳
自然を侮(あなど) ってはいけません。大雨や台風の時には、早く家に帰り、いざという時に、いつでも逃げられる準備をしましょう。
通解
もし大風雨や雷が激しい場合、天の力を恐れて夜であっても必ず起き、衣服をきちんと整えて座るべきです。横になるべきではありません。もし客として他人の席にいる場合でも、夕暮れ前には必ず帰るべきです。夜遅くまで滞在すれば、主人も客もお互いに疲れます。長時間座ることも避けるべきです。
気づき
台風や大雨については、昔に比べて、予報の精度が高くなっているため対策が出来そうです。知人は、中山間部に住んでおり危険なため、早めに近くのホテルなどに待避しています。地震についても、なにがしかの準備をすれば、被害を少なく出来そうです。日常生活においても、慎みと畏れをもって自戒したものですね。