養生訓166
夕食は朝食より滞りやすく消化しがたし。晩食は少なきが良し。かろく淡き者をくらふべし。晩食に飣(さい)の数多きは宜(よろ)しからず。飣(さい)多くくらふべからず。二には、此の食もと農夫勤労して作り出せし苦しみを思いやるべし、わするべからず。魚鳥(ぎょちょう)などの味の濃く、あぶら有て重き物、夕食にあしし。菜類(さいるい)も薯蕷(やまのいも)、胡蘿蔔(にんじん)、菘菜(うきな)、芋根(いも)、慈姑(くわい)などの如き、滞(とどこう)りやすく、気をふさぐ物、晩食(ばんしょく)に多く食(く)ふべからず。食はざるは尤(もっとも)よし。
意訳
夕食は、朝食より、消化がよくありません。ですから、夕食の量を少なくする方がよいでしょう。夕食は、薄味がよく、魚肉など脂肪が多いものは少なくしたがよいでしょう。
通解
夕食は朝食に比べて消化が遅く、滞りやすい傾向があります。そのため、晩食は少量が良いです。軽くて消化の良い食材を選ぶべきです。夕食には、重いものや脂っこいものよりも、軽くてさっぱりとした味わいのものを選ぶことが良いでしょう。また、夕食には飣(さい)や味の濃いもの、脂っこいものは避けるべきです。特に魚や鳥のような肉や、油を多く含む食材は夕食には控えるべきです。また、野菜類の中でも、滞りやすいものや消化に時間がかかるもの(例えば山の芋、にんじん、胡瓜、芋根、慈姑など)は夕食に多く摂るべきではありません。食事を抜くことも特に夕食にはおすすめです。
気づき
欧米の食生活は、どちらかと言えば、肉類や乳製品の類が多いような気がします。老後の夕食は、日本食の比率を増した方が良いのかも知れませんね。
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