養生訓153
凡(すべて)の食、淡薄(たんぱく)なる物を好むべし。肥濃油膩(ひのうゆうに)の物多く食(くらう)ふべからず。生冷堅硬(せいれいけんこう)なる物を禁ずべし。あつ物、只(ただ)一によろし。肉も一品なるべし。飣(さい)は一二品に止まるべし。肉を二かさぬべからず。又、肉多くくらふべからず。生肉をつゞけて食ふべからず。滞(とどこう)りやすし。羹(あつもの)に肉あらば、飣(さい)には肉なきが宜(よ)し。
意訳
食事は、薄味が良いでしょう。生ものや冷えたもの、硬いものは控えましょう。生肉の過食は、胃に良くないでしょう。
通解
食事に関しては、以下のような注意点があります。
淡薄な食材を好むべきです。つまり、あまり濃い味わいや高カロリーな食材を避け、シンプルで軽やかな食事を心がけましょう。
肥濃油膩な食材は過度に摂るべきではありません。脂っこく重たい食事は胃腸に負担をかけることがあります。
生、冷、堅、硬な食材は避けるべきです。生の食材や冷たい食べ物、硬いものは消化が難しくなり、胃腸を冷やしてしまう可能性があります。
熱い食材は適度に取るべきですが、特に過度に熱い食べ物を摂り過ぎないように注意しましょう。
肉を摂る場合も、量を抑えて一品にとどめるべきです。過度な肉の摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
飣(さい、あく)の品数も少なく抑えるべきです。食事の種類を過剰に増やすと、消化に負担がかかることがあります。
生肉を連続して摂るべきではありません。生肉の消化には時間がかかり、胃腸に負担をかけやすいためです。
羹(あつもの)に肉が入っている場合、他の料理にも肉を含めない方が良いです。バランスを考えて、肉の摂取量を調整しましょう。
気づき
食事の基本は、薄味で消化の良い物が良いみたいですね。肉も、たくさん食べない方が日本人の食生活にマッチしているようです。