養生訓107(巻第二総論下)

心をつねに従容(しょうよう)としづかに、せはしからず、和平(わへい)なるべし。言語はことにしづかにしてすくなくし、無用の事いふべからず。
是(これ) 尤(もっとも) 気(き)を養ふ良法(りょうほう)也。

意訳

無用な口論は避けましょう。精神が高ぶり身体に良くありません。常に、冷静であるべきです。無駄口を我慢するのも養生の術の一つです。

通解

心を常に落ち着いて平和な状態に保ち、騒がしさや不安から遠ざかることが大切です。話す言葉も特に穏やかで少なくし、無駄なことを言わないように心掛けるべきです。
これが特に気を養う良い方法です。

気づき

好々爺(こうこうや)という言葉があります。意味は、気のいいおじいさん、とか、善意にあふれた老人だそうです。私も好々爺になりたいものですね。

従容とは

「従容(じゅうよう)」は、物事に対して落ち着きがあり、穏やかで慌てない様子を表す言葉です。この言葉は、慎重で余裕を持って物事に対処する様子や、状況に焦らずに処理する様子を指します。従容な態度は、冷静で深い洞察力を持ち、他の人や状況に対して理解を示すことを意味することがあります。

例えば、「従容な態度で問題に対処する」「従容とした笑顔で返答する」といった具体的な文脈で使われることがあります。この言葉は、物事に対して焦らず、冷静かつ丁寧に接する態度を表す美しい表現とされています。

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