養生訓192(巻第四 飲食下)
茄子(なす)、本草(ほんそう)等の書に、性好(せいこの)まずと云。生(なま)なるは毒あり、食ふべからず。煮たるも瘧痢(ぎゃくり)傷寒(しょうかん)などには、誠に忌(い)むべし。他病(たびょう)には、皮を去り、切(さり)て米みず(しろみず)に浸(した)し、一夜(いちや)か半日(はんじつ)を歴(へ)てやはらかに煮て食す。害なし。葛粉(くずこ)、水に溲(こね)て、切(きり)て線条(せんじょう)とし、水にて煮、又、みそ汁に堅魚(かつお)の末(こな)を加へ、再び煮(に)て食(しょく)す。瀉(しゃ)を止め、胃を補(おぎな)ふ。保養(ほよう)益あり。
意訳
茄子は、柔らかく煮て食べた方が良いでしょう。葛粉は、水に溶かして煮ると良いでしょう。そして、味噌汁に鰹の粉を加えて、また煮て食べても良いでしょう。
通解
茄子は、古典の本草書などで、好ましくない性質を持つ食材とされています。生の状態では毒があるため、生で食べることは避けるべきです。茄子を煮たり調理したりする際も、瘧痢や傷寒などの病気には注意が必要です。他の病気に対しては、茄子の皮を取り、切ってから米ぬか水に浸けて、一晩か半日程度経てからやわらかく煮て食べることで、害はありません。
葛粉は水に溶かして、切って線状にし、水で煮たり、みそ汁に堅魚の末を加えて再び煮て食べることで、瀉(下痢)を止め、胃を補う効果があります。健康の維持や増進に役立ちます
気づき
私は、焼きナスが好きですね。味噌汁も美味しいですね。