養生訓214(巻第四 飲食下)
いにしへ、もろこしに食医(しょくい)の官(かん)あり。食養(しょくよう)によつて百病(ひゃくびょう)を治(なお)すと云。
今とても食養(しょくよう)なくんばあるべからず。殊(ことに)老人は脾胃(ひい)よはし、尤(もつとも)食養(しょくよう)宣(よろ)しかるべし。
薬を用(もちう)るは、やむ事を得(え)ざる時の事(こと)也。
養生訓(意訳)
昔、中国には、食医という職業がありました。食事で百病を治したと伝えられています。食養は大切です。薬に頼るにはやむを得ない時にしましょう。
通解
昔から、食による健康管理の専門家が存在し、食事を調整することで百病を治すと言われてきました。しかし、今の時代では無闇に食事制限を行うべきではありません。特に老人は消化機能が弱まっているため、食事を適切に摂ることが重要です。食事による健康管理は必要ですが、適切な方法で行うべきです。
薬を使用するのは、やむを得ない場合に限られるべきです。
気づき
老後の生活は、食を中心にした生活が必要かも知れませんね。