養生訓229

永夜(えいや)、寒甚(はなはだし)き時、もし夜(よる)飲食して寒(かん)を防ぐに宣(よろ)しくば、晩饌(ばんせん)の酒飯(さけめし)を、数口(すうくち)減ずべし。又、やむ事を得(え)ずして、人の招(まねき)に応じ、夜話(よばなし)に、人の許(もと)にゆきて食客(しょくきゃく)とならば、晩そんの酒食をかさねて減ずべし。此如(かくのごとく)かにして、夜少し飲食すればやぶれなし。夜食は、朝晩(あさばん)より進みやすし。心に任(まか)せて恣(ほしいまま)にすべからず。

意訳

長時間の夜、寒さが厳しい時に、夜に飲食して寒さをしのぐ必要がある場合、晩餐のお酒とご飯を少し減らして摂るべきです。また、やむを得ず他人の招きに応じて夜に出かけて会話し、夜の宴席に参加する場合、晩餐のお酒と食事を少し減らして食べるべきです。こうすることで、夜に少量の飲食をしても体調を崩さずに済みます。夜の食事は、朝と夜よりも消化が進みやすいです。ただし、自己の欲望に心を委ねて過度に飲食をするべきではありません。

気づき

食事の量も、バランスなんでしょうね。

晩饌とは

晩饌(ばんせん)とは、「夜の食事」を指す表現。一般的には、夜に食べる料理や食事全般を指します。日本の伝統的な料理や、家庭での夕食などがこれに含まれます。「晩そん」とは、「晩飧・晩飡」 晩餐のこと。

ちょっとだけ、為になりそうなブログは、こちらから

養生訓

前の記事

養生訓228
養生訓

次の記事

養生訓230