24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓198(巻第四 飲食下) 豆腐には毒あり。気をふさぐ。されども新しきをにて、にえばなを失はざる時、早く取あげ、生だいこんのおろしたるを加(くわ)へ食すれば害なし。前食(ぜんしょく)未(いま)だ消化せんば、後食(のちしょく)相(あい)つぐべからず。 […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓197(巻第四 飲食下) 人は病症(びょうしょう)によりて禁宣(きんせん)の食物、各(おのおの)かはれり。よく其物(そのもの)の性(せい)を考へ、其病(そのやまい)に随(したが)ひて、精(くわ)しく禁宣(きんせん)を定むべし。又、婦人懐胎(ふじん […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓196(巻第四 飲食下) 諸菓(しょくか)、寒具(ひがし)など、炙(あぶり)食へば害なし。味も可(か)也。甜瓜(あまうり)は核(さね)を去て蒸食(むししょく)す。味よくして胃をやぶらず。熟柿(じゅくし)も木練(こねり)も皮共(かわとも)に、熱湯( […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓195(巻第四 飲食下) 菘(すずな)は京都のはたけ菜(な)、水菜(みずな)、いなかの京菜(きょうな)也。蕪(かぶら)の類也。世俗(せぞく)あやまりて、ほりいりなと訓(くん)ず。味よけれども性(せい)よからず。仲景(ちゅうけい)日(いわく)、「薬 […]
24/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓194(巻第四 飲食下) 蘿蔔(らふく)は野菜中(やさいちゅう)の上品(じょうひん)也。つねに食(くら)ふべし。葉(は)のこはきをさり、やはらかなる葉と根と、みそにて煮熟(にじゅく)して食(くら)ふ。脾(ひ)を補(おぎな)ひ痰(たん)を去り、気を […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓193(巻第四 飲食下) 胃虚弱(いきょじゃく)の人は、蘿蔔(らふく)、胡蘿蔔(こらふく)、芋(いも)、薯蕷(じょうよ)、牛蒡(ごぼう)などうすく切(り)てよく煮たる、食ふべし。大(おおい)にあつくきりたると、煮ていまだ熟せざると、皆、脾胃(ひい […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓192(巻第四 飲食下) 茄子(なす)、本草(ほんそう)等の書に、性好(せいこの)まずと云。生(なま)なるは毒あり、食ふべからず。煮たるも瘧痢(ぎゃくり)傷寒(しょうかん)などには、誠に忌(い)むべし。他病(たびょう)には、皮を去り、切(さり)て […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓191(巻第四 飲食下) 瓜(うり)は風涼(かぜすずしき)の日、及(および)秋月清涼(しゅうげつせいりょう)の日、食ふべからず。極暑(ごくしょ)の時食ふべし。炙(あぶり)もち・炙肉(あぶりにく)すでに炙(あぶ)りて、又、熱湯(ねっとう)に少ひたし […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓190(巻第四 飲食下) 夏月(かげつ)、器中(きちゅう)にふたをして、久しくありて、熱気(ねっき)に蒸欝(むしうつ)し、気味悪(きみあ)しくなりたる物、食ふべからず。冬月(とうげつ)、霜(しも)に打れたる菜(な)、又、のきの下に生じたる菜、皆く […]
15/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓189(巻第四 飲食下) 一切(いっさい)の食、陰気の欝滞(うつたい)せる物は毒あり。くらふべからず。郷党篇(きょうとうへん)にいへる、聖人(せいじん)の食(しょく)し給はざる物、皆、陽気(ようき)を失(うしなえ)て陰物(いんぶつ)となれるなり。 […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓188(巻第四 飲食下) 諸(もろもろ)の食物、陽気(ようき)の生理(せいり)ある新(あたらし)きを食ふべし。毒なし。日久(ひしさ)しく歴(へ)たる陰気欝滞(いんきうったい)せる物、食ふべからず。害あり。煮過(にすご)してにえばなを失(うしな)へ […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓187(巻第四 飲食下) もち・餌(だんご)の新(あらた)に成(なり)て再(ふたた)び煮(に)ずあぶらずして、即(すなわ)ち食(しょく)するは消化しがたし。むしたるより、煮(に)たるがやはらかにして、消化しやすし。餅(もち)は数日の後、焼き煮(に […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓186(巻第四 飲食下) 松蕈(まつたけ)、竹筍(たけのこ)、豆腐など味すぐれたる野菜は、只(ただ)一種(いっしゅ)煮(に)て食すべし。他物(たもの)と両種(りょうしゅ)合わせ煮(に)れば、味おとる。李笠翁(りりつおう)が閑情偶寄(かんじょうぐう […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓185(巻第四 飲食下) 朝夕(あさゆう)一飣(さい)を用(もち)ゆべし。其(その)上に醤(ひしお)か肉醢(ししびしお)か或(あるいは)つけものか一品を加(くわ)ふるもよし。あつものは、富(と)める人も常に只(ただ)一なるべし。客に饗(きょう)す […]
12/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓184(巻第四 飲食下) 東坡(とうば)日(いわく)、「早晩(そうばん)の飲食一爵(いちしゃく)一肉(いちにく)に過(すぎ)す。尊客(そんきゃく)あれば之を三にす。へらすべくして、ますべからず。我をよぶ者あれば是(これ)を以(も)ってつぐ。一に日 […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓183(巻第三 飲食 上) 晩食(ばんしょく)は朝食より少くすべし。飣(さい)肉も少きに宜(よ)し。一切の煮たる物、よく熱して柔(やわらか)なるを食ふべし。こはき物、未熟物(みじゅくもの)、煮過(にすご)して、にえばなを失へる物、心にかなはざる物、 […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓181(巻第三 飲食 上) 朝夕、飯(めし)を食(しょく)するごとに、初(はじめ)一椀(いちわん)は羹(あつもの)ばかり食して、飣(てい)を食せざれば、飯の正味(しょうみ)をよく知りて、飯の味よし。後に五味(ごみ)の飣(てい)を食して、気を養なふべ […]
08/02/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓180(巻第三 飲食 上) 朝早く、粥を温(あたたか)に、やはらかにして食(くら)へば、腸胃(ちょうい)をやしなひ、身をあたため、津液(しんえき)を生ず。寒月(かんげつ)尤(もっとも)よし。是、張来(ちょうらい)が説也。生姜(しょうが)、胡椒(こし […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓179(巻第三 飲食 上) 人、他郷(たごう)にゆきて、水土(すいど)かはりて、水土に服せず、わづらふ事あり。先(ま)づ、豆腐(とうふ)を食すれば脾胃(ひい)調(ととのい)やすし。是、時珍(じちん)が食物本草(しょくもつほんそう)の注(ちゅう)に見 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓178(巻第三 飲食 上) 夏月(かげつ)、瓜菓(うりかし)・生菜(せいさい)多く食ひ、冷麺(れいめん)をしばしば食し、冷水(れいすい)を多く飲めば、秋、必ず、瘧痢(ぎゃくり)を病(や)む。凡(およ)そ、病(やまい)は故(ゆえ)なくしてはおこらず。 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓177(巻第三 飲食 上) うえて食(しょく)し、かはきて飲むに、飢渇(きかつ)にまかせて、一時に多く飲食すれば、飽満(ほうまん)して脾胃(ひい)をやぶり、元気をそこなふ。飢渇(きかつ)の時、慎むべし。又、飲食いまだ消化せざるに、又、いやかさねに早 […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓176(巻第三 飲食 上) およそ人の食後に俄(にわか)にわづらひて死ぬるは、多くは飲食(いんしょく)の過(すぎ)て、飽満(ほうまん)し、気をふさげばなり。初めまづ、生姜(しょうが)に塩を少し加えてせんじ、多く飲まして多く吐(はか)しむべし。其後( […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓174 (巻第三 飲食 上) 天より、すぐに下(くだ)る雨水(うすい)は性(せい)よし、毒なし。器(うつわ)にうけて薬と茶を煎(せん)ずるによし。雪水(ゆきみず)は尤(もっとお)よし。屋漏(あまだり)の水、大毒(だいどく)あり。たまり水はのむべからず […]
31/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓173(巻第三 飲食 上) 肉は一臠(いちれん)を食し、菓(か)は一顆(いっか)を食しても、味をしる事は肉十臠(にくじゅうれん)を食(しょく)し、菓百顆(かひゃくか)を食したると同じ。くひて胃をやぶらんより、少く、くひて其味(そのあじ)をしり、身に […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓172 (巻第三 飲食 上) 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)の人、老人などは、もち・だんご、饅頭などの類、堅(かた)くして冷(ひえ)たる物くらふべからず。消化しがたし。つくりたる菓子(かし)、生菓子の類くらふ事、斟酌(しんしゃく)すべし。おりにより、人に […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓171(巻第三 飲食 上) 酒食の後、酔飽(すいほう)せば、天を仰(あおぎて)で酒食の気をはくべし。手を以(もって)面前(めんぜん)及腹・腰をなで、食気(しょくき)をめぐらすべし。わかき人は食後に弓を射、鎗(やり)、太刀(たち)を習ひ、身をうごかし […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓170(巻第三 飲食 上) 塩と酢と辛き(から)物と、此(この)三味(さんみ)を多く食ふべからず。此三味を多くくらひ、渇(かわ)きて湯を多くのめば、湿(しつ)を生じ、脾(ひ)をやぶる。湯・茶・羹多(あつものおお)くのむべからず。右(みぎ)の三味をく […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓169(巻第三 飲食 上) 酒食を過(すご)し、或(あるい)は時ならずして飲食し、生冷(せいれい)の物、性(せい)あしく病をおこす物をくひて、しばしば泄瀉(せっしゃ)すれば、必ず、胃(い)の気へる。久しくかさなりては、元気衰(おとろ)へて短命なり。 […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓168(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)のきらふ物は生(なま)しき物、こはき物、ねばる物、けがらはしく清(きょ)からざる物、くさき物、煮(に)ていまだ熟(じゅく)せざる物、煮過(にすご)してにえばなを失(うしな)へる物、煮て久しくなるもの、菓(この […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓167(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)のこのむと、きらふ物をしりて、好む物を食(しょく)し、きらふ物を食(しょく)すべからず。脾胃の好む物は何ぞや。あたたかなる物、やはらかなる物、よく熟したる物、ねばりなき物、味淡(あじあわ)く、かろき物、にえば […]
16/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓166(巻第三 飲食 上) 凡(およ)そ食飲(しょくいん)をひかへこらゆる事、久(ひさし)き間(あいだ)にあらず。飲食する時、須臾(しゅゆ)の間、欲を忍ぶにあり。又、分量(ぶんりょう)は多きにあらず。飯(めし)は只(ただ)二三口、飣(さい)は只一二 […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓165(巻第三 飲食 上) 食物の気味(きみ)、わが心に、かなはざる物は、養(やしな)とならず。かへつて害となる。たとひ我がために、むつかしく、こしらへたる食なりとも、心にかなはずして、害となるべき物は食ふべからず。又、其(その)味(あじ)は心にか […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓164(巻第三 飲食 上) 脾胃(ひい)虚(きょ)して生菜(なまさい)をいむ人は、乾菜(ほしな)を煮(に)食(くら)ふべし。冬月(とうげつ)蘿蔔(らふく)をうすく切りて生ながら日に乾(ほ)す。蓮根(れんこん)、牛蒡(ごぼう)、薯蕷(とろろ)、うどの […]
08/01/2021 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓163(巻第三 飲食 上) 生魚(せいぎょ)あざらけきに、塩を淡(あわ)くつけ、日にほし、一両日(いちりょうじつ)過(すぎ)て少あぶり、うすく切(っ)て酒にひたし食(くら)ふ。脾(ひ)に妨(さまたげ)なし。久しきは滞(とどこう)りやすし。味噌、性和 […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓162(巻第三 飲食 上) 諸獣(しょじゅう)の肉は、日本の人、腸胃薄弱(ちょういはくじゃく)なる故に宜(よろ)しからず。多く食(くらう)ふべからず。烏賊(いか)・章魚(たこ)など多く食ふべからず。消化しがたし。鶏子(けいし)・鴨子(かもし)、丸な […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓161(巻第三 飲食 上) 甚(はなはだ)腥(なまぐさ)く脂(あぶら)多き魚(うお)食ふべからず。魚のわたは油多し。食べからず。なしものことに、つかえやすし。痰を生ず。さし身、鱠(なます)は人により斟酌(すんしゃく)すべし。酢(す)過(すぎ)たるを […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓160(巻第三 飲食 上) 生魚(せいぎょ)、味をよく調(ととの)へて食(しょく)すれば、生気(せいき)ある故、早く消化しやすくしえ、つかえず。煮過(にすご)し、又は、ほして油多き肉、或(あるいは)塩につけて久しき肉は、皆(みな)生気(せいき)なき […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓159(巻第三 飲食 上) 大魚(だいぎょ)は小魚(しょうぎょ)より油多くつかえやすし。脾虚(ひきょ)の人は多食(たしょく)すべからず。薄く切(きっ)て食へばつかえず。大なる鯉(こい)・鮒(ふな)大に切、或(あるいは)全身を煮(に)たるは、気をふさ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓158(巻第三 飲食 上) 脾虚(ひきょ)の人は生魚(せぎょ)をあぶりて食するに宜(よ)し。煮たるよりつかえず。小魚(しょうぎょ)は煮て食するに宜(よ)し。大なる生魚はあぶりて食ひ、或(あるいは)煎酒(いりざけ)を熱くして、生姜わさびなどを加え、浸 […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓157(巻第三 飲食 上) 病虚弱(すいびょうきょじゃく)の人は、つねに魚鳥(ぎょちょう) の肉を味よくして、少づゝ食ふべし。参(さん) ぎの補(おぎない)にまされり。性(せい)よき生魚(せいぎょ)を烹炙(ほうしゃ)よくすべし。塩つけて一両日(いち […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓156(巻第三 飲食 上) 清(きょ)き物、かうばしき物、もろく和(やわ)かなる物、味(あじ)かろき物、性(せい)よき物、此五(このいつつ)の物をこのんで食ふべし。益ありて損なし。是に反する物、食ふべからず。此事(このこと)もろこしの食にも見えたり […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓155(巻第三 飲食 上) すける物は脾胃(ひい)のこのむ所なれば、補(おぎない)となる。李笠翁(りりゅうこう)も本姓(ほんせい)甚(はなはだ)すける物は、薬にあつべしといへり。尤(もっとも)此理(このり)あり。されどすけるまゝに多食すれば、必やぶ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓154(巻第三 飲食 上) 諸(もろもろ)の食物、皆あたらしき生気(せいき)ある物をくらふべし。ふるくして臭(におい)あしく、色も味もかはりたる物、皆(みな)気をふさぎて、とゞこほりやすし。くらふべからず。 意訳 ほとんどの食物は、新鮮で生きが良い […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓153(巻第三 飲食 上) 飲食の慾は朝夕におこる故、貧賤(ひんせん)なる人もあやまり多し。況(いわんや)富貴(ふうき)の人は美味(びみ)多き故、やぶられやすし。殊(ことに)に慎(つつし)むべし。中年(ちゅうねん)以後、元気へりて、男女の色欲はやう […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓152(巻第三 飲食 上) 聖人(せいにん)其(その)醤(ひしお)を得ざれば、くひ給わず。是(これ)養生の道也。醤(ひしお)とは、ひしほにあらず、其(その)物(もの)にくは、ふべきあはせ物なり。今、こゝにていはゞ、塩、酒、醤油、酢、蓼(たで)、生姜 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓151(巻第三 飲食 上) 煮(に)過(すご)して、にえばなを失なへる物と、いまだ煮(に)熟(じゅく)せざる物くらふべからず。魚を煮るに、煮(に)ゑ(え)ざるはあしゝ。煮過してにえばなを失なへるは味なく、つかへやすし。よき程の節(せつ)あり。魚を蒸 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/06/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓150(巻第三 飲食 上) 朝食(ちょうしょく)いまだ消化せずんば、昼(ひる)食(しょく)すべからず。点心(てんしん)などくらふべからず。昼(ひる)食(くい)いまだ消化せずんば、夜(よる)食(しょく)すべからず。前夜の宿食(しゅくしょく)、猶(なお […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓149(巻第三 飲食 上) 食傷(しょくしょう)の病あらば、飲食をたつべし。或(あるいは)食をつねの半減(はんげん)し、三分の二減(げん)ずべし。食傷(しょくしょう)の時はやく温湯(おんとう)に浴すべし。魚鳥の肉、魚鳥のひしほ、生菜(なまな)、油膩 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓146(巻第三 飲食 上) 人身(じんみ) は元気を本とす。穀(こく)の養によりて、元気生々(いきいき)してやまず。穀肉を以(も)って、元気を助くべし。穀肉を過(すご)して元気をそこなふべからず。元気穀肉にかてば寿(いのちなが)し。穀肉元気に勝( […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓145(巻第三 飲食 上) 飲食の内、飯は飽(あ)ざれば飢(うえ)を助けず。あつものは飯を和(わ)せんためなり。肉はあかずしても不足なし。少し、くらって食をすゝめ、気を養ふべし。菜は穀肉(こくにく)の足(た)らざるを助けて消化しやすし。皆、その食す […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓144(巻第三 飲食 上) 飯(めし)のすゑ(え)り、魚のあざれ、肉のやぶれたる、色のあしき物、臭(か)のあしき物、にえばなをうしなへる物くらはず。朝夕の食事に、あらずんばくらふべからず。又、早くしていまだ熟せず、或(あるいは)いまだ生ぜざる物、根 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 17/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓142(巻第三 飲食 上) 食する時(とき)五思(ごし)あり。一には、此の食に来る所を思ひやるべし。幼くしては父の養いうけ、年長(としながく)しては君恩(くんおん)によれり是れを思ひて忘るるべからず。或(あるいは)は君父(くんぷ)ならずして、兄弟親 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓137(巻第三 飲食 上) 夜食する人は、暮(くれ)て後、早く食すべし。深更(しんかり)にいたりて食すべからず。酒食(しゅしょく)の気よくめぐり、消化して後ふすべし。消化せざる内に早くふせば病となる。夜食せざる人も、晩食(ばんしょく)の後、早くふす […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 27/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓135(巻第三 飲食 上) (めし)はよく人をやしなひ、又よく人を害す。故に、飯はことに多食(たしょく)すべからず。常に食して宜(よろ)しき分量(ぶんりょう)を定むべし。飯を多くくらへば、脾胃(ひい)をやぶり、元気をふさぐ。他の食の過(すぎ)たるよ […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓103(巻第二総論下) 長生の術は食色(しょくしき)の慾をすくなくし、心気(しんき)を和平(わへい)にし、事に臨(のぞ)んで常に畏(おそれ)・慎(つつしみ)あれば、物にやぶられず、血気(けっき)おのづから調(ととの)ひて、自然に病なし。かくの如 […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓102(巻第二総論下) 聖人(せいじん)、やゝもすれば楽をとき給(たま)ふ。わが愚(ぐ)を以て(もって)聖心(せいしん)おしはかりがたしといへども、楽しみは是、人のむまれ付たる天地の生理(せいり)なり。楽しまずして天地の道理(どうり)にそむくべ […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓101(巻第二総論下) 人のあやまりて、わざはひとなれる事は、皆不知(ふち)よりおこる。赤子(あかご)のはらばひて井(い)におちて死ぬるが如し。灸(きゅう)をして身の病をさる事をしれる故、身に火をつけ、熱く、いためるをこらえて多きをもいとはず。 […]
31/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓100(巻第二総論下) 或人(あるひと)の曰、「養生の道、飲食・色慾をつゝしむの類、われ皆しれり。然(しか)れどもつゝつしみがたく、ほしゐまゝになりやすき故、養生なりがたし」といふ。我おもふに、是いまだ養生の術をよくしらざるなり。よく、しれらば […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓99(巻第二総論下) 凡(すべて)の事、十分によからんことを求むれば、わが心のわづらひとなりて楽なし。禍(わざわい)も是よりおこる。又、人の我に十分によからん事を求めて、人のたらざるをいかりとがむれば、心のわづらひとなる。又、日用の飲食・衣服 […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓98(巻第二総論下) 養生の要(よう)は、自欺(じき)ことを、いましめて、よく忍ぶにあり。自欺とは、心に、すでに、あしきとしれる事を、きらはずしてするを云。あしきとしりてするは、悪をきらふ事、真実(しんじつ)ならず、是(これ)自欺なり。欺(あ […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓97(巻第二総論下) 気を養ふに嗇(しょく)の字を用ゆべし老子(ろうし)此意(このこころ)をいへり。嗇(しょく)はおしむ也。元気をおしみて費(つい)やさゝざる也。たとへば吝嗇(りんしょく)なる人の、財多く余(あまり)あれども、おしみて人にあた […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓96(巻第二総論下) わかき時より、老(おい)にいたるまで、元気を惜むべし。年わかく健康(けんこう)なる時よりはやく養ふべし。つよきを頼(たの)みて、元気を用(もちい)過(すご)すべからず。わかき時、元気をおしまずして、老て衰(おとろ)へ、身 […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 16/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓95(巻第二総論下) 萬(よろず)の事、皆、わがちからをはかるべし。ちからの及ばざるを、しゐて、其わざをなせば、気(き)へりて病を生ず。分外(ぶんがい)をつとむべからず。 意訳 すべての事において、自分の能力を知るべきです。能力以上のことを行 […]
24/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓94(巻第二総論下) 凡(およそ)よき事あしき事、皆、ならひよりおこる。養生のつゝしみ、つとめも亦しかり。つとめ行ひておこたらざるも、慾を、つゝしみこらゆる事も、つとめて習へば、後には、よき事になれて、つねとなり、くるしからず。又、つゝしまず […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓93(巻第二総論下) 何事(なにごと)もあまり、よくせんとして、いそげば、必(かならず)あしくなる。病を治(ち) するも亦(また) しかり。医(い)をゑ(え)らばず、みだりに医(い)を求め、薬を服し、又、鍼灸(しんきゅう)をみだりに用ひ、たゝ […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓92(巻第二総論下) 津液(しんえき)をばのむべし。吐(は)べからず。痰(たん)をば吐べし、のむべからず。痰(たん)あらば紙にて取べし。遠くはくべからず。水飲津液(すいいんしんえき)すでに滞りて、痰となりて内にありては、再(び)津液とはならず […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓91(巻第二総論下) 津液(しんえき)は一身(いつしん)の,うるほひ也(なり)。化(か)して精血(せいけつ)となる。草木に精液(せいえき)なければ枯(かる)る。大(たい)せつの物(もの)也。津液(しんえき)は臓腑(ぞうふ)より口中(こうちゅう […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓90(巻第二総論下) 心をしづかにしてさはがしくせず、ゆるやかにしてせまらず、気を和(やわらか)にしてあらくせず、言(ことば)をすくなくして声を高くせず、高くわらはず、つねに心をよろこばしめて、みだりにいからず、悲をすくなくし、かへらざる事を […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓89(巻第二総論下) 人に対して、喜び楽しみ甚(はなはだし)ければ、気ひらけ過(すぎ)てへる。我ひとり居(い)て、憂(うれい)悲(かなし)み多ければ、気(き)むすぼほれてふさがる。へるとふさがるとは、元気の害なり。 意訳 人間関係において、あ […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓88(巻第二総論下) 養生の術、荘子(そうし)が所謂(いわゆる)、庖丁(ほうちょう)が牛をときしが如くなるべし。牛の骨節(こっせつ)のつがひは間(ひま)あり。刀(かたな)の刃(は)はうすし。うすき刃をもつて、ひろき骨節の間に入れば、刃のはたら […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓87(巻第二総論下) 胃(い)の気とは,元気の別名(べっめい)なり。冲和(ちゅうわ)の気(き)也(なり)。病(やまい)甚(はなはだ)しくしても、胃の気ある人は生(い)く。胃の気なきは死す。胃の気の脉(みやく)とは、長からず、短からず、遅(ち) […]
18/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓86(巻第二総論下) 古語(こご)に、忍(にん)は身の宝(たから)也(なり)といへり。忍べば殃(わざわい)なく、忍ばざれば殃あり。忍ぶはこらゆるなり。恣(よく)ならざるを云。忿(いかり)と慾(よく)とはしのぶべし。およそ養生の道は忿・慾をこら […]
13/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓85(巻第二総論下) ひとり家に居て、閑(しずか)に日を送り、古書(こしょ)をよみ、古人の詩歌(しか)を吟じ、香(こう)をたき、古法帖(こほうじょう)を玩(あそ)び、山水をのぞみ、月花(げっか)をめで、草木を愛し、四時(よじ)の好景(こうけい […]
12/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓84(巻第二総論下) 山中(さんちゅう)の人は多くはいのちながし。古書(こしょ)にも山気(さんき)は寿(じゅ)多しと云、又寒気(かんき)は寿(じゅ)ともいへり。山中はさむくして、人身の元気をとぢかためて、内にたもちてもらさず。故に命ながし。暖 […]
12/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓83(巻第二総論下) 心を平らかにし、気を和(やわら)かにし、言(げん)をすくなくし、しづかにす。是、徳(とく)を養ひ身をやしなふ。其道(そのみち)一(いち)なり。多言(たげん)なると、心さはがしく気あらきとは、徳をそこなひ、身をそこなふ。其 […]
12/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓82(巻第二総論下) 貧賎(ひんせん)なる人も、道を楽しんで日をわたらば、大(だい)なる幸なり。しからば、一日を過(すご)す間も、その時刻、永(なが)くして楽(たのしみ)多かるべし。いはんや一(いち)とせをすぐる間、四時(しじ)の、おりおりの […]
08/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓81(巻第二総論下) 飲食は身を養ひ、ねぶり臥(ふ)すは気を養なふ。しかれども飲食、節(せつ)に過れば、脾胃(ひふ)をそこなふ。ねぶり臥(ふ)す事時ならざれば、元気をそこなふ。此二(このふたつ)は身を養はんとして、かへつて身をそこなふ。よく生 […]
08/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓80(巻第二総論下) 養生の道,多くいふ事を用ひず。只(ただ)飲食をすくなくし,病をたすくる物をくらはず、色慾をつゝしみ,精気(せいき)をおしみ,怒哀憂思(どあいゆうし)を過(すご)さず。心を平(たいら)にして気を和らげ、言をすくなくして無用 […]
08/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓79(巻第二総論下) 飲食色慾をほしゐまヽにして、其(その)はじめ少(すこし)の間(あいだ)、わが心に快(こころよ)き事は、後に必ず、身(み)をそこなひ、ながきわざはひとなる。後に、わざはひなからん事を求めば、初(はじめ)、わが心に快(こころ […]
08/10/2020 / 最終更新日時 : 22/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓78(巻第二総論下) 古語曰(こごにいわく)、「日に慎しむこと一日、寿(いのちながく)して終(おわり)に殃(わざわい)なし」。言心(いうこころは)は一日々々をあらためて、朝より夕まで毎日つヽしめば、身にあやまちなく、身をそこなひやぶる事なくし […]
08/10/2020 / 最終更新日時 : 15/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓77(巻第二総論下) 人、毎日昼夜(ちゅうや)の間、元気を養ふ事と元気をそこなふ事との、二(に)の多少をくらべ見るべし。衆人(しゅうじん)は一日の内、気を養ふ事は常にすくなく、気をそこなふ事は常に多し。養生の道は元気を養ふ事のみにて、元気をそ […]
06/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓76(巻第二総論下) 人、慾をほしゐまゝにして楽しむは、其(その)楽しみいまだつきざる内に、はやくうれひ生ず。酒食・色慾をほしゐまゝにして楽しむ内に、はやくたたりをなして苦しみ生ずるの類(るい)也(なり)。 意訳 欲望のままに生きていると、自 […]
06/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓75(巻第二総論下) 易(えき)に曰、「患(うれい)を思ひ、予(かね)てこれを防ぐ」。いふ意(こころ)は後の患(うれい)をおもひ、かねて其(その)わざはひをふせぐべし。論語にも「人遠き慮(おもんばかり)なければ、必近きうれひあり」との玉(たま […]
06/10/2020 / 最終更新日時 : 14/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓74(巻第二総論下) 一時の慾をこらへずして病を生じ、百年(ひゃくねん)の身をあやまる。愚なるかな。長命をたもちて久しく,安楽ならん事を願はゞ、慾をほしゐまゝにすべからず。慾をこらゆるは、長命(ちょうめい)の基(もとい)也(なり)。慾をほしゐ […]
06/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓73(巻第二総論下) 心は楽しむべし、苦しむべからず。身は労すべし、やすめ過(すご)すべからず。凡(およそ)わが身を愛し過(すご)すべからず。美味(びみ)をくひ過(すご)し、芳(ほう)うんをのみ過(すご)し、色をこのみ、身を安逸(あんいつ) […]
06/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓72(巻第二総論下) 「爰(ここ)に人ありて、宝玉(ほうぎょく)を以(もっ)てつぶてとし、雀(すずめ)をうたば、愚(おろか)なりとて、人必(ひとかならず)わらはん。至(いた)りて、おもき物をすてゝ、至りてかろき物を得(え)んとすればなり。人の […]
03/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓71(巻第二総論下) 養生の道は、恃(たの)むを戒(いま)しむ。わが身のつよきをたのみ、わかきをたのみ、病の少(し)いゆるをたのむ。是皆わざはひの本也。刃の鋭(と)きをたのんで、かたき物をきれば、刃折(やいばお)る。気のつよきをたのんで、みだ […]
03/10/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓70(巻第二総論下) 「日長(ひなが)き時も昼臥すべからず。日永(ひなが)き故、夜に入て、人により、もし体力つかれて早くねぶることをうれへば、晩食(ばんしょく)の後、身を労動し、歩行し、日入(ひのいり)の時より臥して体気(たいき)をやすめてよ […]
29/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓68(巻第二総論下) 華陀(かた)が言(げん)に、「人の身は労動すべし。労動すれば穀気(こくき)きえて、血脈流通(りゅうつう)す」といへり。およそ人の身、慾をすくなくし、時々身をうごかし、手足をはたらかし、歩行して久しく一所(ひとところ)に安 […]
29/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓67(巻第二総論下) 家に居て、時々わが体力の辛苦(しんく) せざる程の労動をなすべし。吾(わが) 起居(ききょ)のいたつがはしきをくるしまず、室中(へやなか) の事、奴婢(ぬひ)をつかはずして、しばしばみづからたちて我身を運用すべし。わが身 […]
29/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓65(巻第一総論上) 俗人(ぞくじん)は、慾をほしゐままにして、礼儀にそむき、気を養はずして、天年をたもたず。理気二(りきふたつ)ながら失へり。仙術(せんじゅつ)の士は養気(ようき)に偏(へん)にして、道理を好まず。故に礼儀をすててつとめず。 […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓64(巻第一総論上) 「気は、一身体(いちしんたい)の内にあまねく行わたるべし。むねの中(なか) 一所(ひとところ)に、あつむべからず。いかり、かなしみ、うれひ、思ひ、あれば、胸中(きょうちゅう)一所ひとところに気とどこほりて、あつまる。七情 […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 12/11/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓63(巻第一総論上) 「人の身をたもつには、養生の道をたのむべし。針灸(しんきゅう)と薬力(やくりょく)とをたのむべからず。人の身には口腹耳目(こうふくじもく)の欲ありて、身をせむるもの多し。古人(こじん)のをしえに、養生のいたれる法あり。孟 […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓62(巻第二総論下) 「是(これ)養生の要(よう)也。養生の道におゐ(い) ては、けなげなるはあしく、おそれつつしむ事、つねに小(ちい)さき一橋(ひとつばし)を、わたるが如くなるべし。是畏るなり。わかき時は、血気さかんにして、つよきにまかせて […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓61(巻第一総論上) 「養生の道は、恣(ほしいまま)なるを戒(いましめ)とし、慎(つつしむ)を専(もっぱら)とす。恣(ほしいいまま)なるとは、慾にまけて、つつしまざる也。慎(つつしみ) は、是(これ) 恣(ほしいまま)なるの、うら也(なり)。 […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓60(巻第一総論上) 「聖人(せいじん)は未病(みびょう)を治すとは、病(やまい) いまだおこらざる時、かねてつつしめば病なく、もし飲食・色欲などの内慾をこらえず、風寒暑湿(ふうかんしょしつ) の外邪(がいじゃ) をふせがざれば、其(その)お […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓59(巻第一総論上) 「萬(よろず)の事、一時(いちじ)心に快(こころよ)き事(こと)は、必ず、後(かならずのち)に殃(わざわい)となる。酒食(しゅしょく)をほしゐまゝにすれば快けれど、やがて病となるの類なり。はじめにこらゆれば必ず、後(のち […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓58(巻第一総論上) 「養生に志(こころざし)あらん人は、心につねに主(しゅ)あるべし。主あれば、思慮(しりょ)して是非(ぜひ)をわきまへ、忿(いかり)をおさえ、慾をふさぎて、あやまりすくなし。心に主(しゅ)なければ、思慮なくして忿(いかり) […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓57(巻第一総論上) 「其(その) 気(き)上(うえ)に滞(とどこう) れば、頭疼眩暈(とうとうげんうん)となり、中に滞れば亦(また)腹痛となり、痞満(ひまん)となり、下(した) に滞(とどこう) れば腰痛(ようつう) ・脚気(かっけ)となり […]
21/09/2020 / 最終更新日時 : 21/05/2024 長生志多郎 養生訓 養生訓56(巻第一総論上) 「陰陽(いんよう)の気天(きてん)にあつて、流行(りゅうこう)して滞(とどこう)らざれば、四時(しじ)よく行はれ、百物(ひゃくぶつ)よく生(うま)る。偏(へん)にして滞(とどこう)れば、流行の道ふさがり、冬あたたかに夏さ […]