養生訓102

飲食色慾をほしゐまヽにして、其(その)はじめ少(すこし)の間(あいだ)、わが心に快(こころよ)き事は、後に必ず、身(み)をそこなひ、ながきわざはひとなる。
後に、わざはひなからん事を求めば、初(はじめ)、わが心に快(こころよ)からん事をこのむべからず。
萬(よろず)の事はじめ快くすれば、必(かならず)後(のち)の禍(わざわい)となる。
はじめ,つとめてこらゆれば、必(かならず)後の楽(たのしみ)となる。

意訳

飲食や性欲などの快楽は、初めは快くても後から災いのもとになります。ですから、出来るだけ我慢しましょう。そうすれば、本当の楽しみが見えてきます。

通解

飲食や色欲に心を傾けて、最初のわずかな間は楽しいことがあっても、その後には必ず身体を損ない、長い間にわたる苦労を招くことになります。
後に、良いことを追求しようとする際には、最初に楽しいことを求めてはいけません。
あらゆることが最初に楽しいと感じられるならば、必ず後に災いをもたらします。
最初から努力をして取り組むならば、必ず後には楽しみが訪れるでしょう。

気づき

飲食や性欲に限らず、すべての懈怠は、後々に、災いの原因になりうる可能性があるということでしょうか。例えば、長く座っていることは健康に良くないとか、長い昼寝も良くないなど、普段何気ない習慣でも、心地よいものは注意が必要かも知れませんね。

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