養生訓91(巻第二総論下)

津液(しんえき)は一身(いつしん)の,うるほひ也(なり)。化(か)して精血(せいけつ)となる。草木に精液(せいえき)なければ枯(かる)る。大(たい)せつの物(もの)也。津液(しんえき)は臓腑(ぞうふ)より口中(こうちゅう) に出(で) づ。おしみて吐(は)べからず。ことに遠く、つばき吐(は)べからず、気へる。

意訳

身体の水分は大切です。植物も、水分がないと枯れます。唾液も身体に必要です。

通解

津液は体内の重要な液体で、体を潤す役割を果たします。この津液が体内で変化して精血になります。草木に水分がなければ枯れてしまうように、津液は体内の潤いを保つ重要な物質です。

津液は内臓から口の中に出てきますが、無理に吐き出すべきではありません。特に遠くに行く際やつばを吐く際には、無理に吐くことは気を乱す原因となります。

気づき

脳梗塞などの疾患予防も、水分補給が大切と聞いたことがありますね。

「津液」とは

「津液」(しんえき)は、一般的には日本の伝統的な医学や漢方医学で使用される用語で体内の液体や体液のことを指します。津液は体内のバランスを保つために重要であり、伝統的な東洋医学では、体内の津液の不均衡が健康問題の原因とされることがあります。

津液は通常、体内の水分、リンパ液、血液、体液などを指し、これらが正常な量とバランスで存在することが健康維持に重要であると考えられています。伝統的な医学の観点からは、津液の不均衡が体の不調や病気の原因とされ、漢方薬や針灸療法などの治療法が津液のバランスを調整しようとすることがあります。

「精血」(せいけつ)とは

「精血」(せいけつ)は、伝統的な東洋医学や漢方医学において使用される用語で、体内の血液に関連する概念です。精血は体内の血液の中でも特に重要視される要素で、健康維持や病気の予防と治療において重要な役割を果たすとされています。

精血の概念は、精気(せいき)と血液を組み合わせたもので、体の栄養やエネルギーを運び、組織や臓器に供給します。精血は、髪や皮膚、筋肉、脳、神経などの健康と関連があり、精血の不足や異常が体調不良や健康問題の原因とされることがあります。

伝統的な東洋医学では、食事、漢方薬、鍼灸療法などを通じて、精血のバランスを調整しようとする方法が提案されています。精血の健康についての理論は、体内のエネルギーと栄養供給に関連し、東洋医学の観点から疾患の原因や治療法を考える際に重要な要素とされています。