養生訓6
その一字なんぞや。
畏(おそるる)の字これなり。
畏るるとは身を守る心法なり。
事ごとに心を小にして気にまかせず、過なからん事を求め、つねに天道をおそれて、つつしみしたがひ、人慾を畏れてつつしみ忍ぶにあり。
意訳
それは「畏れるということは、身を守るという精神である。
すべてに細心の注意を払い、ミスを出来るだけ防ぐ工夫をして過(あやま) ちのないようにする。そして、慎みを忘れず傲慢にならないようにする心が大切である。
通解
畏(おそるる)の字は身を守る心法を表す言葉です。畏るるとは、恐れ敬いつつ身を守ることを意味します。
具体的には、畏るる心法は以下のような意味合いを持ちます:
事ごとに心を小さくし、謙虚で控えめに振る舞うこと
過ちや無謀な行動を避け、慎み深く行動すること
常に天道や道徳的な原則を畏れ、それに従って行動すること
他人の欲望や慾望を畏れ、思いやりを持って接すること
自己の慾望や衝動に畏怖の心を抱き、それを制御し忍耐すること
このような心法を持つことで、自己を守り、倫理的な生き方を追求することができます。また、他者や自然との調和を保ちながら、心身の安定や成長を促すこともできるでしょう。
天道とは
「天道」という言葉は、文脈によって異なる意味を持つことがあります。
宗教的な文脈での天道は、宗教的な文脈でしばしば使われます。特に、日本の神道において「天道」は「天の道」とも訳され、自然の法則や神秘的な力、宇宙の摂理を指すことがあります。神道では自然界や神々への信仰が重要であり、天道に従うことが人間の生き方に影響を与えるとされています。
倫理的な文脈での天道は、一般的な道徳的な文脈では、「天道」は正しい行動や倫理的な原則を指すことがあります。この場合、天道に従うことは、善行を行い、倫理的な価値観に従って生活することを意味します。
一般的な意味での天道は、一般的に、自然の法則や正しい方法、進むべき方向、正道、真理などを指すことがあります。文脈によって異なる解釈があるため、具体的な意味合いは文脈に依存します。
この言葉は文化や宗教によって異なる意味を持つことがあるため、具体的な文脈によって理解する必要があります。