27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓162(巻第三 飲食 上) 諸獣(しょじゅう)の肉は、日本の人、腸胃薄弱(ちょういはくじゃく)なる故に宜(よろ)しからず。多く食(くらう)ふべからず。烏賊(いか)・章魚(たこ)など多く食ふべからず。消化しがたし。鶏子(けいし)・鴨子(かもし)、丸な […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓161(巻第三 飲食 上) 甚(はなはだ)腥(なまぐさ)く脂(あぶら)多き魚(うお)食ふべからず。魚のわたは油多し。食べからず。なしものことに、つかえやすし。痰を生ず。さし身、鱠(なます)は人により斟酌(すんしゃく)すべし。酢(す)過(すぎ)たるを […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓160(巻第三 飲食 上) 生魚(せいぎょ)、味をよく調(ととの)へて食(しょく)すれば、生気(せいき)ある故、早く消化しやすくしえ、つかえず。煮過(にすご)し、又は、ほして油多き肉、或(あるいは)塩につけて久しき肉は、皆(みな)生気(せいき)なき […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓159(巻第三 飲食 上) 大魚(だいぎょ)は小魚(しょうぎょ)より油多くつかえやすし。脾虚(ひきょ)の人は多食(たしょく)すべからず。薄く切(きっ)て食へばつかえず。大なる鯉(こい)・鮒(ふな)大に切、或(あるいは)全身を煮(に)たるは、気をふさ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓158(巻第三 飲食 上) 脾虚(ひきょ)の人は生魚(せぎょ)をあぶりて食するに宜(よ)し。煮たるよりつかえず。小魚(しょうぎょ)は煮て食するに宜(よ)し。大なる生魚はあぶりて食ひ、或(あるいは)煎酒(いりざけ)を熱くして、生姜わさびなどを加え、浸 […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓157(巻第三 飲食 上) 病虚弱(すいびょうきょじゃく)の人は、つねに魚鳥(ぎょちょう) の肉を味よくして、少づゝ食ふべし。参(さん) ぎの補(おぎない)にまされり。性(せい)よき生魚(せいぎょ)を烹炙(ほうしゃ)よくすべし。塩つけて一両日(いち […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓156(巻第三 飲食 上) 清(きょ)き物、かうばしき物、もろく和(やわ)かなる物、味(あじ)かろき物、性(せい)よき物、此五(このいつつ)の物をこのんで食ふべし。益ありて損なし。是に反する物、食ふべからず。此事(このこと)もろこしの食にも見えたり […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓155(巻第三 飲食 上) すける物は脾胃(ひい)のこのむ所なれば、補(おぎない)となる。李笠翁(りりゅうこう)も本姓(ほんせい)甚(はなはだ)すける物は、薬にあつべしといへり。尤(もっとも)此理(このり)あり。されどすけるまゝに多食すれば、必やぶ […]
27/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓154(巻第三 飲食 上) 諸(もろもろ)の食物、皆あたらしき生気(せいき)ある物をくらふべし。ふるくして臭(におい)あしく、色も味もかはりたる物、皆(みな)気をふさぎて、とゞこほりやすし。くらふべからず。 意訳 ほとんどの食物は、新鮮で生きが良い […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓153(巻第三 飲食 上) 飲食の慾は朝夕におこる故、貧賤(ひんせん)なる人もあやまり多し。況(いわんや)富貴(ふうき)の人は美味(びみ)多き故、やぶられやすし。殊(ことに)に慎(つつし)むべし。中年(ちゅうねん)以後、元気へりて、男女の色欲はやう […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓152(巻第三 飲食 上) 聖人(せいにん)其(その)醤(ひしお)を得ざれば、くひ給わず。是(これ)養生の道也。醤(ひしお)とは、ひしほにあらず、其(その)物(もの)にくは、ふべきあはせ物なり。今、こゝにていはゞ、塩、酒、醤油、酢、蓼(たで)、生姜 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓151(巻第三 飲食 上) 煮(に)過(すご)して、にえばなを失なへる物と、いまだ煮(に)熟(じゅく)せざる物くらふべからず。魚を煮るに、煮(に)ゑ(え)ざるはあしゝ。煮過してにえばなを失なへるは味なく、つかへやすし。よき程の節(せつ)あり。魚を蒸 […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓150(巻第三 飲食 上) 朝食(ちょうしょく)いまだ消化せずんば、昼(ひる)食(しょく)すべからず。点心(てんしん)などくらふべからず。昼(ひる)食(くい)いまだ消化せずんば、夜(よる)食(しょく)すべからず。前夜の宿食(しゅくしょく)、猶(なお […]
19/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓149(巻第三 飲食 上) 食傷(しょくしょう)の病あらば、飲食をたつべし。或(あるいは)食をつねの半減(はんげん)し、三分の二減(げん)ずべし。食傷(しょくしょう)の時はやく温湯(おんとう)に浴すべし。魚鳥の肉、魚鳥のひしほ、生菜(なまな)、油膩 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓148(巻第三 飲食 上) 一切(いっさい)の宿疾(しゅくしつ)を発する物(もの)をば、しるして置(お)きて、くらふべからず。宿疾とは持病(じびょう)也。即時に害ある物あり。時をへて害(がい)ある物あり。即時(そくじ)に傷なしとて食ふべからず。 意 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓147(巻第三 飲食 上) 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)の人、殊(ことに)老人は飲食にやぶられやすし。味よき飲食にむかはゞ忍ぶべし。節(せつ)に過(す)べからず。心よはきは、慾にかちがたし。心つよくして慾にかつべし。 意訳 胃腸が弱い人や高齢者は、過 […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓146(巻第三 飲食 上) 人身(じんみ) は元気を本とす。穀(こく)の養によりて、元気生々(いきいき)してやまず。穀肉を以(も)って、元気を助くべし。穀肉を過(すご)して元気をそこなふべからず。元気穀肉にかてば寿(いのちなが)し。穀肉元気に勝( […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓145(巻第三 飲食 上) 飲食の内、飯は飽(あ)ざれば飢(うえ)を助けず。あつものは飯を和(わ)せんためなり。肉はあかずしても不足なし。少し、くらって食をすゝめ、気を養ふべし。菜は穀肉(こくにく)の足(た)らざるを助けて消化しやすし。皆、その食す […]
18/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓144(巻第三 飲食 上) 飯(めし)のすゑ(え)り、魚のあざれ、肉のやぶれたる、色のあしき物、臭(か)のあしき物、にえばなをうしなへる物くらはず。朝夕の食事に、あらずんばくらふべからず。又、早くしていまだ熟せず、或(あるいは)いまだ生ぜざる物、根 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓143(巻第三 飲食 上) 夕食は朝食より滞りやすく消化しがたし。晩食は少なきが良し。かろく淡き者をくらふべし。晩食に飣(さい)の数多きは宜(よろ)しからず。飣(さい)多くくらふべからず。二には、此の食もと農夫勤労して作り出せし苦しみを思いやるべし […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓142(巻第三 飲食 上) 食する時(とき)五思(ごし)あり。一には、此の食に来る所を思ひやるべし。幼くしては父の養いうけ、年長(としながく)しては君恩(くんおん)によれり是れを思ひて忘るるべからず。或(あるいは)は君父(くんぷ)ならずして、兄弟親 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓141(巻第三 飲食 上) 酒食を過(すご)し、たたりをなすに、酒食を消すつよき薬を用(もち)ひされば、酒食を消化(しょうか)しがたし。たとえば、敵わが領内に乱入し、あだをなして、城郭(じょうかく)を攻め破らんとす、こなたより強兵(きょうへい)を出 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓140(巻第三 飲食 上) 飲み食ふものにむかえば、さぼりの心すすみて、多きにすぐる事をおぼえざるは、つねの人のならいなり。酒食茶湯(しゅしょくちゃのゆ)ともによきほどと思ふよりも、ひかえて七八分にて猶(なお)も不足と思ふ時、早くやむべし。飲食して […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓139(巻第三 飲食 上) 好(す)ける物にあひ、うゑ(え)たる時にあたり、味すぐれて珍味(ちんみ)なる食(しょく)にあひ、其(その)品おほく前につらなるとも、よきほどのかぎりの外は、かたく、つゝしみて其(その)養にすごすべからず。 意訳 自分の大 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓138(巻第三 飲食 上) 俗(ぞく)のことばに、食をひかへすごせば、養(やしない)たらずして、やせおとろふと云。是(これ)養生を知らぬ人の言(ことば)也。欲多きは人の、むまれ付なれば、ひかえ過(すご)すと思ふがよきほどなるべし。 意訳 一般に、栄 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓137(巻第三 飲食 上) 夜食する人は、暮(くれ)て後、早く食すべし。深更(しんかり)にいたりて食すべからず。酒食(しゅしょく)の気よくめぐり、消化して後ふすべし。消化せざる内に早くふせば病となる。夜食せざる人も、晩食(ばんしょく)の後、早くふす […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓136(巻第三 飲食 上) 食の人は、人、これをいやしむ。其(その)小(しょう)を養つて、大をわするゝ、がためなりと、孟子(もうし)の、のたまへるごとく、口腹(こうふく)の欲にひかれて道理をわすれ、只(ただ)、のみくひ、あきみちん事を、このみて、腹 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓135(巻第三 飲食 上) (めし)はよく人をやしなひ、又よく人を害す。故に、飯はことに多食(たしょく)すべからず。常に食して宜(よろ)しき分量(ぶんりょう)を定むべし。飯を多くくらへば、脾胃(ひい)をやぶり、元気をふさぐ。他の食の過(すぎ)たるよ […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓134(巻第三 飲食 上) 食は身をやしなふ物なり。身を養ふ物を以、かへつて身をそこなふべからず。故に、凡(およそ)食物は性(せい)よくして、身をやしなふに益ある物をつねにゑらんで食ふべし。益なくして損ある物、味よしとてもくらふべからず。温補(おん […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓133(巻第三 飲食 上) 五味偏勝(ごみへんしょう)とは一味(いちみ)を多く食い過(すご)すを云。甘き物多ければ、腹はりいたむ。辛(から)き物(もの)過(すぎ)れば、気上(きあが)りて気へり、瘡(かさ)を生じ、眼(め)あしゝ。鹹(しおはゆ)き物多 […]
07/12/2020 / 最終更新日時 : 01/02/2025 長生志多郎 養生訓養生訓132(巻第三 飲食 上) 珍美(ちんみ)の食に対すとも、八九分(はちきゅうぶ)にてやむべし。十分に飽(あ)き満(み)るは後(のち)の禍(わざわい)あり。少しの間、欲をこらゆれば後の禍なし。少のみくひて味のよきをしれば、多くのみくひて、あきみちたる […]