養生訓46

「心は、身の主(しゅ)也。しづかにして安からしむべし。身は心の、やつこなり。うごかして労せしむべし。心やすく、しづかなれば、天君(てんくん)ゆたかに、くるしみ、なくして楽しむ。身うごきて労すれば、飲食、滞(とどこ)らず、血気(けっき)めぐりて病なし。」

意訳


生活習慣の改善は、自分の心がけで解決することが多いです。

日常の生活の中で習慣にしてしまえば、苦痛は少なくなります。

軽い労働も健康のためと思えば楽しめます。

身体を動かしたら、食欲も出てきて血行もよくなり健康になります。

通解

心は身の主であり、静かにして安らかに過ごすべきです。身体は心の僕であり、動かして働かせるべきです。心が落ち着き静かであれば、精神的な安定を得て楽しむことができます。身体を動かして働かせることにより、飲食がスムーズに進み、血液の循環が良くなり病気を予防することができます。

気づき

過度のストレスが、身体に良くないのは、誰しもが、ご存じのことでしょう。

ただ、ストレスは、闘争心を掻きたせ、向上心の原動力になることもあり、一概に、否定も出来ないようです。

同じように、過度の労働は、病気の原因にもなりますが、過度の安逸も、これまた、病気の原因にもなるそうです。

 

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