養生訓34(巻第一総論上)

「生(せい)を養ふ道は、元気を保(たも)つを本とす。
元気を,たもつ道二あり。まづ,元気を害する物を去り、又、元気を養ふべし。
元気を害する物は,内慾と外邪となり。すでに元気を害するものをさらば、飲食・動静(どうせい)に,心を用て、元気を養ふべし。
たとへば、田をつくるが如し。まづ,苗を害する莠(はぐさ)を去(さり)て後、苗に水をそそぎ、肥(こえ)をして養ふ。
養生も亦かくの如し。まづ、害を去(さり)て後、よく養ふべし。
たとへば、悪を去(さり)て、善を行ふがごとくなるべ
気をそこなふ事なくして、養ふ事を多くす。是(これ) 養生の要(かなめ)なり。つとめ行なふべし。」

意訳

生きる力、所謂、生命力を保つには、弱める原因を取り除き、強める原因を養うことです。
この生命力を保つには二つの方法があります。
例えば、米を作る時に、雑草を取り除き、水をそそぎ、肥料を与えることに似ています。
まず、生活習慣を整えましょう。そして、ストレスを少なくして充実感のある事を多くしましょう。

通解

生を養う道は、元気を保つことを基本とします。
元気を保つためには、まず元気を害する要因を排除し、そして元気を養うことが必要です。
元気を害する要因としては、内慾と外邪があります。これらによって元気が害される場合は、飲食や動静に気をつけて元気を養うことが大切です。
例えば、田を作る際にも同様です。まず、苗を害する雑草を取り除いてから、苗に水を与え、肥料を与えて養うようにします。
養生も同じです。まず、体に害を及ぼす要因を排除した後、しっかりと養う必要があります。
例えば、悪い習慣をやめて善い行いをするようにすることで、気を損なうことなく養生に努めることが重要です。これこそが養生の要となります。常に努力して行うべきことです。