養生訓67
「たとへば、流水は、くさらず、戸枢(こすう)は、くちざるが如し。
是(これ)うごく者は,長久(ちょうきゅう)なり、うごかざる物は、かへつて命みじかし。
是を以(もって)、四民ともに、事を、よくつとむべし。
安逸(あんいつ)なるべからず。是、すなわち養生の術なり。」
意訳
体を動かすのが良い理由は、流れる水は腐りません。いつも使っている戸は長持ちします。
養生とは、じっと静かにしていることではないのです。
通解
例えば、「流水はくさらず、戸枢はくちざるが如し」ということわざがありますが、これは動くことによって長持ちし、動かないものは劣化していくという意味です。同様に、人も常に活動的であることが大切であり、安逸になることは避けるべきです。四民すなわち農・工・商・婦女、すべての人が良く働き、心身を活動的に保つことが、養生の術として重要なのです。
気づき
流れている水は常に、きれいで新しいので腐りにくいとの意味だと思います。
日常生活においても、日頃から運動を生活習慣に取り入れている方は、健康な人が多いそうです。
中国のことわざに、流水不垢 戸枢不腐(Liúshuǐ bù gòu hù shū bù fǔ)「りゅうすいくさらず、こすうろうせず」ともいいます。
身体も、頭も、使った方が良いみたいですね。