養生訓66

「是(これ) 養生の術を,しらざる人のうたがひ、むべなるかな。養生の術は、安閑(あんかん)無事なるを専(もっぱら)とせず。
心を静にし、身をうごかすを,よしとす。身を安閑にするは、かへつて元気とどこほり、ふさがりて病を生ず。

意訳
もっともな質問です。
養生とは、心を安定させ、身は動かすことにあります。
どちらも、努力が必要です。身を動かさないことは、逆に良くありません。

通解

養生の基本を知らない人は無理もない、もっともな質問です。本来、養生の術とは、ただ安閑無事に過ごすことだけを追求するのではなく、心を静めつつ身体を動かすことを基本とします。なぜなら、身を安閑にすることは、元気が衰え、体調が悪くなることがあるからです。ですから、心身ともに活動的に過ごすことが、健康を保つためには大切な要素となります。

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