養生訓386(巻第八 養老)
つねに静養すべし。あらき所作(しょさ)をなくすべからず。老人は、少の労動により、少の、やぶれ、つかれ、うれひによりて、たちまち大病おこり、死にいたる事あり。つねに心を用ゆべし。老人は、つねに盤坐(ばんざ)して、凭几(しょうぎ)をうしろにおきて、よりかゝり坐すべし。平臥(へいが)を好むべからず。
養生訓(意訳)
老後の生活は、無理な仕事は控えましょう。若い時と違い、大病の引き金になります。だからといって、毎日だらだらと過ごすのも良くありません。
通解
老人は常に静養するべきです。不必要な動作を避けることも重要です。老人は少しの労働によっても、すぐに大きな病気にかかり、命を落とすことがあります。常に心に留めておくべきです。老人は常に座って、背もたれに背を預けて座るべきです。横になることを好むべきではありません。