養生訓34

「凡(およそ)養生の道は、内慾(ないよく) をこらゆるを以(もって)本とす。
本を,つとむれば、元気つよくして、外邪をおかさず。
内慾を、つつしまずして、元気よはければ、外邪に、やぶれやすくして、大病となり天命(てんめい)を、たもたず。
内慾を、こらふるに、其(そ)の大なる条目(じょうもく)は飲食を、よきほどにして過さず、脾胃(ひえ)をやぶり病を発する物を、くらはず、色慾をつつしみて、精気(せいき)を惜しみ、時ならずして臥(ふ)せず、久しく睡(ねむ) る事を、いましめ、久しく安座(あんざ)せず、時々、身をうごかして気をめぐらすべし。」

意訳
養生の基本は、自分自身の欲望をコントロールすることにあります。
この基本を守れば、気候や環境に負けない身体を作ることが出来ます。
そして、このコントロールを疎かにすれば、体調を悪くし、環境の変化に順応出来なくなります。
例えば、食べ過ぎず、不規則な睡眠や同じ姿勢でいることは良くないです。
そして、適度な運動とストレス解消をしたほうがよいです。

通解

養生の道は、内なる欲望を抑えることを基本とします。内なる欲望を抑えれば、元気が強くなり、外からの邪気にも影響されません。

内なる欲望を抑えるためには、以下の大きなポイントがあります。まず、飲食を適度にして無駄にすることなく、消化器官を傷つけるような食べ物を控えることです。また、色欲を抑えて精気を大切にし、不適切な時に長時間寝たりせず、適度に身体を動かして気を巡らせることが大切です。

気づき
欲望をコントロールすることの難しさは、誰しもが感じることだと思います。
ただ、日常生活において、このことを意識している場合としない場合とは、結果が異なることも、また、事実です。
まずは、軽い散歩からでも、いいかも知れませんね。

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