養生訓307

病を早く治(ち)せんとして、いそげば、かへつて、あやまりて病をます。保養(ほよう)はおこたりなくつとめて、いゆる事は、いそがず、その自然にまかすべし。萬(よろず)の事、あまりよくせんとすれば、返つてあしくなる。

養生訓(意訳)
誰しも病気は早く治したいものです。ただ、急ぎ過ぎて保養を怠るとかえって悪くすることがあります。急がず、焦らずです。自然に任せましょう。世間の事も同じことが云えます。

通解

病気を早く治すために焦って行動することは、逆に誤りを犯し、病気を悪化させることがあります。ゆっくりと休養し、身体にできるだけ負担をかけないようにし、自然の流れに身をまかせることが大切です。何事も過度に努力しすぎると、逆に逆効果になることがあるので、適度な節制が必要です。

気づき

病を早く治(ち)せんとして、急げば、かえって誤りて病を増す。
病気を早く治すために焦って行動すると、逆に誤りを犯して病気が悪化することがあります。

保養(ほよう)は怠(おこた)りなく努めて、いゆる事は、急がず、その自然に任すべし。
休養は怠らずに努め、必要なことは急いで行うのではなく、自然の流れに任せるべきです。

万(よろず)の事、過度によくせんとすれば、返って悪くなる。
あらゆることを過度に良くしようとすると、逆に悪化することがあります。

この文は、病気に対する適切なアプローチを述べれています。病気を早く治すためには、まず、焦らずに行動し、適切な休養を怠らないことが肝要です。また、あらゆることに対して過度に取り組むことは逆効果となる場合もあると述べられています。バランスを保ちながら自然の流れに従うことを教えられています

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