養生訓302
病なき時、かねて、つつしめば病なし。病おこりて後、薬を服しても病癒(やまいいえ)がたく、癒(いゆ)る事おそし。小慾(しょうよく)をつつしまざれば大病となる。小慾をつつしむ事は、やすし。大病となりては、苦しみ多し。かねて病苦を思ひやり、のちの禍(わざわい)をおそるべし。
養生訓(意訳)
大病なると苦しみが多いです。大病になったことを思えば、小欲を慎むことは簡単です。少欲とは不摂生のことです。不摂生は、後のわざわいの元です。
通解
健康なときから適切に生活習慣に気をつければ、病気を予防できます。病気が発症してから治療しても、完全に回復するのは難しく、回復に時間がかかることがあります。そのため、小さな欲望や無駄な生活習慣を控えることは非常に重要です。小さな欲望を抑えることは容易で、大きな病気を防ぐのに役立ちます。病気になってから治療するよりも、健康を維持し、将来のトラブルを予防することが賢明です。したがって、健康でいるときから病気や痛みを心配し、将来の困難を恐れることが大切です。
気づき
病なき時、かねて、つつしめば病なし。
健康な時に予め慎重に生活すれば、病気にかかることはありません。
病おこりて後、薬を服しても病癒(やまいいえ)がたく、癒(いゆ)る事おそし。
病気にかかった後、薬を服用しても完全に回復することは難しく、回復が遅れることがあります。
小慾(しょうよく)をつつしまざれば大病となる。小慾をつつしむ事は、やすし。
小さな欲望や衝動に慎重でなければ、それが大きな病気に発展する可能性があります。小さな欲望に慎重であることは、安心できることです。
大病となりては、苦しみ多し。かねて病苦を思いやり、のちの禍(わざわい)をおそるべし。
大きな病気になってしまうと、苦しみが多くなります。したがって、予め病気の苦しみを思い起こし、将来の災いに備えるべきです。
これらの文は、健康の重要性と予防の大切さを強調しています。病気にならないように予防することや、小さな欲望に慎重に対処することが、身体と心の健康を保つために重要であると教えているのではないでしょうか。

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