養生訓254(巻第五 五官)
臥(ふ)す時、童子(どうじ)に手を以(もって)合せすらせ、熱せしめて、わが腎堂(じんどう)を久しく摩(なで)しめ、足心(そくしん)をひさしく摩(なで)しむべし。みづから如此(かくのごとく)するもよし。又、腎堂の下、臀(しり)の上を、しづかにうたしむべし。
養生訓(意訳)
寝る前に、手をこすり合わせ、手を熱くし、腎臓を久しく撫でると良いでしょう。また、腎臓の下や臀部の上を軽くたたくのも良いでしょう。
通解
寝るとき、若しくは童子に自分の手を使って、腎堂(じんどう)を温め、足の裏をマッサージすることが大切です。自分自身でこれらの方法を行っても構いません。また、腎堂の下、お尻の上部を静かに撫でることもおすすめです。
気づき
ここでは、自己マッサージや体温調整など、健康維持のための知恵が述べられています。
このような健康法は、現代でも有用であるとの意見もあり、自己マッサージや温熱療法などが、ストレス緩和や血行促進などに役立つとの説があります。
私は、健康を維持するためには自己ケアが重要であることを再認識しました。