養生訓249(巻第五 五官)
入門に曰(いわく)、導引(どういん)の法は、保養中の一事(いちじ)也。人の心は、つねに静(しずか)なるべし。身はつねに動かすべし。終日(しゅうじつ)安坐(あんざ)すれば、病生じやすし。久立久行(きゅうりつきゅうこう)より、久臥久坐(きゅうがきゅうざ)するは、尤(もっとも)人に害あり。
養生訓(意訳)
中国の古書に、心は静、身体は動と書いてあります。心は、常に平静を保ち身体は常に動かした方が良いでしょう。適度な運動は健康に良いです。長時間の睡眠と長時間の座ることは、人に最も害があります。
通解
入門において言われることは、導引の方法は健康維持の一つです。人の心はいつも穏やかであるべきです。身体はいつも活動させるべきです。一日中座りっぱなしでいると、病気が発生しやすくなります。