養生訓29(巻第一総論上)
「是亦(これまた)、不幸短命と云べし。
長生すれば、楽(たのしみ)多く益多し。日々にいまだ知らざる事をしり、月々にいまだ能(よく)せざる事を、よくす。
この故に、学問の長進(ちょうしん)する事も、知識の明達(めいたつ)なる事も、長生(ちょうせい)せざれば得がたし。」
意訳
短命は不幸なことです。長生きすれば、これまで経験出来なかったことが経験できます。
短命なら、これからの世の中の移り変わりも見れないし、家族への思いも長生きしなければ見届けられないのです。
通解
これはまた、不幸な短命と言えるでしょう。長生きすれば楽しみが多く利益も多くなります。日々にまだ知らないことを学び、月々にまだできないことも出来るようになります。
そのためには学問を長く続けることや知識を広げることが重要です。長寿にならなければ、これらのことを得ることは難しいでしょう。
「知識の明達」とは
「知識の明達」というフレーズは、知識が明晰で賢明であることを表現するために使用される言葉です。このフレーズは、知識が非常に明確で、洞察力に富み、賢明であることを強調するために使われます。一般的に、知識の明達は知識の質を高め、より良い判断や意思決定をサポートすることを指します。