養生訓263(巻第五 五官)
牙杖(ようじ)にて、牙根(がこん)をふかくさすべからず。根(ね)うきて、うごきやすし。寒月(かんげつ)はおそくおき、暑月(しょげつ)は早くおくべし。暑月も、風にあたり臥(ふ)すべからず。ねぶりの内に、風にあたるべからず。ねぶりの内に、扇(おおぎ)にて、あふがしむべからず。
養生訓(意訳)
爪楊枝で歯茎を深く刺さない方が良いでしょう。歯が浮(う)いて歯が動きやすくなります。寒い季節は遅く起き、暑い季節は早く起きると良いでしょう。
通解
牙杖を使って歯を掃除する際、歯根を深く掃除すべきではありません。歯根を傷つける可能性がありますし、歯が揺れやすくなることもあります。歯の健康を保つためには優しく掃除しましょう。
また、暑い季節には早く起き、寒い季節には遅く寝ることが良いとされています。ただし、暑い季節でも風に直接当たることを避けるべきです。また、寝るまでの間に風を浴びないようにしましょう。また、扇で風を当てることも避けるべきです。これらの注意が、身体の調子を整えるのに役立ちます。
気づき
最近は、爪楊枝を使う機会がめっきり減りました。歯のケアについては、様々な道具が開発されていますね。