養生訓264(巻第五 五官)
熱湯(ねっとう)にて、口をすゝぐべからず。歯を損(そん)ず。千金方(せんきんほう)曰(いわく)、食事しおはるごとに、手を以(もって)、面(かお)をすり、腹をなで、津液(しんえき)を通流(つうりゅう)すべし。行歩(こうほ)する事(こと)数百歩すべし。飲食して即(そく)臥(ふ)せば百病(ひゃくびょう)生(しょう)ず。飲食して仰(あおむ)きに臥(ふ)せば、気痞(きつかえ)となる。
養生訓(意訳)
熱湯で口をゆすがない方が良いでしょう。食後は、すぐに横にならず、軽い散歩をしたほうが体によいでしょう。これは、中国の古い医書に書いてあります。
通解
熱いお湯で口をすすぐのは、歯に悪影響を及ぼす可能性がありますので避けるべきです。歯を守るために、熱湯ではなくぬるま湯で口をすすぐことが推奨されます。
また、食事後に手で顔をさする、腹をなでるなどの軽い運動を行うことは、消化を助け、体内の液体の流れを促進するのに役立ちます。さらに、食事の後にしばらく歩くこともおすすめです。ただし、食事直後に寝るとさまざまな健康問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。食事後に仰向けに寝ると胃の動きが滞りやすくなり、胃腸の不調を引き起こすことがあります。そして、食事後に仰向けに寝るのは避け、軽い運動や散歩をして消化を助けましょう。