養生訓226(巻第四 飲酒)

焼酒(しょうしゅ)は大毒(だいどく)あり、多く飲べからず。火を付(つい)てもえやすきを見て、大熱(だいねつ)なる事を知るべし。夏月(かげつ)は、伏陰内(ふくいんうち)にあり、又、表ひらきて酒毒(しゅどく)肌に早くもれやすき故、少し、のみては害なし。他月(たげつ)はのむべからず。焼酒(しょうしゅ)にて造れる薬酒(やくしゅ)多く呑(の)べからず、毒にあてらる。薩摩(さつま)のあはもり、肥前(ひぜん)の火の酒、猶(なお)、辛熱(しんねつ)甚(はなはだ)し。異国より来(きた)る酒、のむべからず、性(さが)しれず、いぶかし。焼酒をのむ時も、のんで後にも熱物(あっもの)を食すべからず。辛き物焼味噌(やきみそ)など食(くら)ふべからず。熱湯(ねっとう)のむべからず。大寒(だいかん)の時も焼酒(しょうしゅ)をあたヽめ飲べからず。大(おおい)に害あり。京都の南蛮酒(なんばんしゅ)も焼酒(しょうしゅ)にて作る。焼酒の禁(いましめ)と同じ。焼酒の毒にあたらば、緑豆(ぶんどう)粉(こ)、砂糖、葛粉(くずこ)、塩、紫雪(しせつ)など、皆(みな)冷水にてのむべし。温湯(おんとう)をいむ。

気づき

焼酎については、製法も変わっているのかも知れませんね。意外でした。