養生訓253

茶を煎(せん)ずる法、よはき火にて炊(い)り、つよき火にて煎(せん)ず。煎ずるに、堅(かた)き炭(すみ)の,よくもゆるを、さかんにたきて煎(せん)ず。たぎりあがる時、冷水(れいすい)をさす。此如(このごとく)すれば、茶の味よし。つよき火にて炊(い)るべからず。ぬるく、やはらかなる火にて煎(せん)ずべからず。右は皆、もろこしの書に出たり。湯わく時、薏苡(よくい)の生葉(なまば)を加へて煎ずれば、香味(こうみ)よし。性(せい)よし。本草に、「暑月(しょげつ)煎じのめば、胃を暖(あたた)め気血(きけつ)をます」。

養生訓(意訳)
中国の書に、お茶の煎じ方は、「弱い火で炒って強い火で煎じる方法がよい」と書いてあります。

通解

茶を煎じる方法は、まずよわい火で炊いてから、強火で煎じることです。茶を煎じる際には、固い炭をよく燃やして熱を供給し、茶をしっかりと煎じます。沸騰したら冷水をかけるのが良いです。これによって、茶の味わいが向上します。強い火で炊くのは避けるべきですし、ぬるくてやわらかい火で煎じることも避けるべきです。これらの指針は古典の文献にも記されています。

湯が沸騰する際に、薏苡(よくい)の生葉を加えて煎じると、香りと風味が向上し、体に良い影響を与えるとされています。本草学においても、「暑い時期に煎じた茶は、胃を温め、気血を活性化する」と記されています。

気づき

お茶は、中国から伝来したのでしょうか?最澄が持ち帰ったと聞いたことがありますが。

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