養生訓378(巻第八 養老)
天気、和暖(わだん)の日は、園圃(えんぽ)に出、高き所に上り、心をひろく遊ばしめ、欝滞(うったい)を開くべし。時時、草木を愛し、遊賞せしめて、其意(こころ)を快くすべし。されども、老人みづからは、園囿(えんゆう)、花木に心を用ひ過して、心を労すべからず。
養生訓(意訳)
天気がおだやかな日には、公園や山に登り、気分転換をしましょう。時々、草木を愛でて、ストレスを解消しましょう。但し、高齢者自ら、ガーデニングなど花木に熱心になり過ぎてストレスにならないようにしましょう。
通解
天気の良い暖かい日は、庭や公園に出かけて高い場所に登り、心を広く遊ばせて、鬱滞を解消するべきです。いつも草木を愛し、楽しんで観賞することで心を快く保つべきです。ただし、老人自身が庭園や花木に心を使い過ぎて、心を疲れさせないように注意しましょう。