養生訓243(巻第五 五官)
臥(ふす)には必(かならず)東首(とうしゅ)して生気(しょうき)をうくべし。北首(ほくしゅ)して死気(しき)をうくべからず。もし君父(くんぷ)近きにあらば、あとにすべからず。坐(ざ)するには正坐(せいざ)すべし。かたよるべからず。燕居(えんきょ)には安坐(あんざ)すべし。膝(ひざ)を,かゞむべからず。又,凭几(しょうぎ)に,こしかけ居れば、気めぐりてよし。中華の人はつねにかくの,ごとくす。
養生訓(意訳)
眠るときは、東枕にしましょう。座るときは、あぐらでも正座でも良いですが偏る座り方は良くないでしょう。中国人は、よく椅子に腰かけます。気がめぐります。
通解
寝るときには必ず東を向いて寝るべきで、生気を引き寄せます。北を向いて寝てはいけません、死気を引き寄せることになります。もし君主や父親が近くにいる場合は、その後に寝るべきではありません。座るときには正座をし、傾けて座ってはいけません。くつろぐ時はあぐらをかきましょう、座るときには、膝を立ててはいけません。また、机に肘をかけて座ると、気が良く循環します。中国の人々は普段からこれを行っています。
気づき
日本人は、よく座り過ぎと言われますね。椅子に座る方が、血行は良いのかも知れませんね。