養生訓238(巻第四 慎色欲)
情慾(じょうよく)をおこさずして、腎気(かんき)動かざれば害なし。若(し)情慾をおこし、腎気(かんき)うごきて、精気を忍んでもらさざれば、下部に気滞(きとどこ)りて、瘡癤(ようせつ)を生ず。はやく温湯(おんとう)に浴(よく)し、下部(かぶ)をよくあたたむれば、滞(とどこお)れる気めぐりて、鬱滞(うつたい)なく、腫物(はれもの)などのうれひなし。此術(このじゅつ)、又知るべし。
養生訓(意訳)
性欲を我慢しすぎると下腹部に気が滞り腫物が出来るなどのこともあります。入浴などで温めると良いです。
通解
情欲を刺激せずに、腎気を活発にさせない限り、害はありません。しかし、若いころに情欲を刺激し、腎気を活発にさせながらも、精気を適切にコントロールせずに我慢すれば、下半身に気が滞留し、瘡(かさ)や癤(にきびなどの皮膚の症状)が生じることがあります。
この場合、温かいお湯に浸かり、下半身を十分に温めることで、滞留した気が良く循環し、うっ滞性の症状が緩和されます。この術は、必要な知識として覚えておくべきです。
気づき
お風呂は色々な効果がありますね。