養生訓2(巻第一総論上)

是(これ)天地父母につかへ奉(たてまつ)る孝(こう)の本(もとゐ)也(なり)。
身を失ひては、事(つか)ふべきやうなし。
わが身の内、少(しょう)なる皮はだへ、髪の毛だにも、父母に、うけたれば、みだりに、そこなひやぶるは、不孝(ふこう)なり。

意訳

自分自身の長生きは、親孝行の基本です。どんなに財産があっても、死んでしまえば使えません。
自分の身体を粗末にするのは、最大の親不孝です。

通解
 
孝行の本質は、天地と父母に対して感謝と敬意を持ち奉仕することです。自らの身体を損なうことは適切ではありません。
私たちの身体の中に存在するわずかな皮膚や髪の毛でさえも、それは父母から受け継いだものです。
無闇に傷つけたり損なったりすることは、不孝であると言えます。