養生訓115(巻第二総論下)
古人(こじん)は詠歌舞踏(えいかぶとう)して血脈(けつみゃく)を養ふ。詠歌(えいか)はうたふ也。舞踏(ぶとう)は手のまひ足のふむ也。
皆心を和らげ、身をうごかし、気をめぐらし、体をやしなふ。
養生の道なり。今導引(どういん)・按摩(あんま)して気をめぐらすがごとし。
意訳
昔の人は、和歌や舞踏でストレスを解消をしました。これは、導引や按摩の効果と同じです。これらは、心を和らげ、血の巡りを良くします。
通解
古代の人々は詠歌や舞踏を通じて血脈を養いました。詠歌とは歌うことです。舞踏は手足を動かすことです。これらを行うことで心を和らげ、身体を動かし、気を循環させ、体を健やかに保ちました。
これは養生の方法です。今では導引や按摩を行い、気を循環させることが同様の効果を持つと言えます。
気づき
昔から、歌を歌ったり、踊ったりしたのは、心と身体のために良かったのでしょう。現代では、カラオケやダンスなどもストレス解消と血行促進のために良いのかも知れませんね。
「導引」とは
導引(どういん)は、複数の意味を持つ言葉で、文脈によって異なる解釈がされることがあります。以下はいくつかの一般的な意味や用法です:
案内や指導すること: 「導引」は、物事や人を目的地や目標に向けて案内すること、または指導することを指すことがあります。例えば、案内や説明を行うことが「導引」の一例です。